大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
明治維新は、さまざまな経緯をたどりますが、その重要な要因が国際環境にあったことを理解しましょう。そして、その国際環境は絶対的なものでないにもかかわらず、日本人は近代化のための絶対的目標と理解したことを理解しましょう。

【講義概要】
明治維新期の日本と諸外国との関係を、国際環境の実態面から概説する講義です。多くの歴史家は、欧米諸国の圧力によって開国・開港した日本が、その影響を克服するために近代国家の形成を目指していったと語りますが、その詳細については、漠然的かつ恣意的な説明がほとんどです。これに対して、講義では、ありのまま歴史を語っていきます。本年度は、1866年から、1868年の王政復古政変・戊辰戦争の発生あたりまでを扱います。

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/ 8(水) 前年度のおさらい
第2回 2015/ 4/15(水) 関税額改定交渉をめぐる内外の対応
第3回 2015/ 4/22(水) 「改税約書」(江戸協約)調印の意義
第4回 2015/ 4/29(水) イギリス公使パークスの鹿児島訪問
第5回 2015/ 5/13(水) アーネスト・サトウの「英国策論」
第6回 2015/ 5/20(水) 幕府の長州再征失敗と一橋慶喜の将軍就任
第7回 2015/ 5/27(水) いわゆる親仏派について
第8回 2015/ 6/ 3(水) 慶喜政権下の幕政改革
第9回 2015/ 6/10(水) 大君外交と諸外国代表の反応
第10回 2015/ 6/17(水) 進度調整
第11回 2015/ 9/30(水) 貿易環境の変貌
第12回 2015/10/ 7(水) 日本海側開港場選定をめぐる対応
第13回 2015/10/14(水) 大坂・兵庫の開市・開港準備をめぐる対応
第14回 2015/10/21(水) 慶応3年の長崎
第15回 2015/10/28(水) 兵庫開港勅許
第16回 2015/11/ 4(水) 倒幕クーデタ計画の展開
第17回 2015/11/11(水) 兵庫開港と王政復古クーデタ
第18回 2015/11/18(水) 政権交代をめぐる諸外国代表の反応
第19回 2015/11/25(水) 内乱の発生と局外中立
第20回 2015/12/ 2(水) 進度調整

【ご受講に際して】
◆鵜飼政志『明治維新の国際舞台』（有志舎、2014年）を一読いただければ幸いです。

【テキスト・参考図書】
参考図書
『明治維新の国際舞台』（有志舎）（2，600円）（ISBN:978-4-903426-89-1）

名前	鵜飼 政志
肩書き	学習院大学・明星大学講師
プロフィール	1966年生。博士(史学)。明治維新期の国際交流史が専門。早稲田大学大学院/学習院大学大学院修了。著書に『幕末維新期の外交と貿易』(校倉書房)・『歴史をよむ』(共編著、東京大学出版会)・『きのうの日本』(共編著、有志舎)、『明治維新の国際舞台』(有志舎)がある。