大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・王位継承候補者たちの具体像を通して、6・7世紀の政治の探る。

【講義概要】
『記紀』には王位継承をめぐる紛争記事が数多く見受けられます。しかもこのような紛争においては、王位を目指す王族個人にとどまらず、彼等を支持する諸勢力も紛争に関与することが通例ですから、有力豪族層を巻き込んだ大がかりな政治抗争へと発展するケースが少なくありません。したがって王位継承資格を有する王族のありようを探ることは、古代政治史の解明に重要な意味を持つと思われますが、史料的な制約もあって、その実態に迫ることは容易ではありません。本講座では6・7世紀の王族に的を絞り、可能な限りその足跡を解明したいと考えています。

【各回の講義予定】
第1回 2022/10/ 4(火) 穴穂部皇子〈蘇我系王族の異端児〉
第2回 2022/10/11(火) 押坂彦人皇子〈嫡流に祭り上げられた王位継承候補者〉
第3回 2022/10/18(火) 竹田皇子〈早世したサラブレッド〉
第4回 2022/10/25(火) 軽皇子（孝徳天皇）〈乙巳の変の主役か脇役か？〉
第5回 2022/11/ 1(火) 古人大兄皇子〈時代の変化から取り残された悲劇の王子〉
第6回 2022/11/ 8(火) 有間皇子〈狂人をよそおい、処刑された王子〉
第7回 2022/11/15(火) 大友皇子〈即位の事実を否定された（？）王子〉

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	加藤 謙吉
肩書き	元中央大学・元成城大学講師
プロフィール	1948年三重県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、同大学大学院文学研究科博士課程満期退学。博士(文学、早稲田大学)。専門分野は日本古代豪族研究(日本古代史)。著書に『大和政権とフミヒト制』(吉川弘文館)、『ワニ氏の研究』(雄山閣)などがある。