大学公開講座のセカンドアカデミー

【講義概要】
本講座では400年にわたる日英交流の歴史をたどりながら、国際社会における今日の日本と日本人の自画像の描き直しを試みます。イギリスはかつては日本の近代化のお手本でしたが、現在では日本がさまざまなかたちでイギリスに入りつつあります。その現状をレポートしながら、日英関係の逆転現象を紹介していきます。その一つ、イギリスのEU離脱は、日英関係に新たな局面を開きました。日本は経済・政治・文化面で再び交流を深めています。その背景と動向をイギリスの知日家たちのインタビューを通じて紹介します。過去の日英同盟と最近の新日英同盟といえる動向を比較しつつ、日英関係の深化、今後の問題点を指摘してみたいと思います。

【各回の講義予定】
第1回 2022/ 4/15(金) 日英交流のはじまりをたどる－東と西の島国はいかにして出会ったのか
第2回 2022/ 4/22(金) 日本の開国前夜から遣欧使節団一行のロンドン・万博滞在までたどる
第3回 2022/ 5/ 6(金) 日英同盟から新日英同盟への道－米中対立とインド太平洋の平和と未来を考える
第4回 2022/ 5/13(金) イギリスの中に生きる日本とは何か－ノーベル賞作家、カズオ・イシグロの場合ほか
第5回 2022/ 5/20(金) 日本の閉鎖性と日英経済・文化摩擦とは何か－イギリスの知日家に聞く
第6回 2022/ 5/27(金) 日本の皇室とイギリスの王室－この制度は生き残れるか
第7回 2022/ 6/ 3(金) 日英が戦った第二次世界大戦における敵対から友情へ－新たな日英交流の模索の時代へ
第8回 2022/ 6/10(金) 日本とイギリス、関係は逆転したか－日本から学ぶイギリス

【ご受講に際して】
◆本講座は、とくに前もって準備の必要はありませんが、日英の文化交流史とこれからの日英関係のあり方に関心のある方はご参加ください。参考書として『イギリス人の日本観』（成文堂）・『図説日英関係史』（原書房）・『新日英同盟』（白秋社）の三冊をあげておきます。
◆毎回、レジュメと資料を配付します。
◆初心者を歓迎します。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	池田 雅之
肩書き	早稲田大学名誉教授
プロフィール	専門は比較文学、比較基層文化論。著書に『100分de名著 小泉八雲 日本の面影』(NHK出版)、『小泉八雲 日本美と霊性の発見者』(角川ソフィア文庫)、『古事記と小泉八雲』(かまくら春秋社)、『熊野から読み解く記紀神話』(扶桑社新書)他。翻訳に『日本の面影』、『日本の面影II』、『日本の怪談』(角川ソフィア文庫)他。