大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・歴史小説や大河ドラマなどで作り上げられた豊臣(羽柴)秀吉のイメージをぬぐい去ること。
・戦国時代の史料解読に親しみ、それをもとに等身大の豊臣(羽柴)秀吉像を描くこと。

【講義概要】
豊臣(羽柴)秀吉の御用学者であった大村由己の『秀吉事記』(別名『天正記』)をテキストに、織田信長の一武将から天下統一をはたした秀吉の出世街道を再考します。下剋上を体現した人物として、秀吉は庶民の人気を集め、江戸幕府の弾圧にも関わらず、多くの物語が生まれました。そこから生まれた秀吉のイメージは、歴史的事実にもとづくものとフィクションとが混在しています。本講座では、『秀吉事記』の他にも良質な史料を利用しつつ、みなさんと一緒に豊臣(羽柴)秀吉の実像に迫ってみたいと思います。今学期はなぜか『秀吉事記』に収録されていない天正12年(1584)の小牧・長久手の戦いに関する記録を講読します。小瀬甫庵『太閤記』をはじめ、さまざまな記録を部分的に取り上げて、小牧・長久手の戦いの全体像がみえるような工夫をし、古文書・古記録を織り交ぜて検討していきます。

【各回の講義予定】
第1回 2021/ 9/24(金) 羽柴秀吉と徳川家康
第2回 2021/10/ 8(金) 小牧・長久手への道1
第3回 2021/10/15(金) 小牧長久手への道2
第4回 2021/10/22(金) 小牧・長久手の経緯1
第5回 2021/10/29(金) 小牧・長久手の経緯2
第6回 2021/11/12(金) 小牧・長久手の経緯3
第7回 2021/11/19(金) 小牧・長久手の経緯4
第8回 2021/11/26(金) 小牧・長久手の経緯5
第9回 2021/12/ 3(金) 小牧・長久手の経緯6
第10回 2021/12/10(金) 講和交渉

【ご受講に際して】
◆講義で配付したプリントは、毎回ご持参下さい。
◆2021年度春期の同名講座の続編ですが、各学期ごとに新たなテーマや切り口から解説していきますので、初めての方でも受講いただけます。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	堀 新
肩書き	共立女子大学教授
プロフィール	1961年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門分野は日本中世・近世史。著書に『織豊期王権論』(校倉書房)、『天下統一から鎖国へ』、『信長公記を読む』(吉川弘文館)、『信長徹底解読』(共編集)(文学通信)などがある。