大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・江戸時代の出版物の文字「行草体」のくずし字に慣れていただくことを第一の目標とします。
・初心者向け講座として、ゆっくりと、ていねいに、しっかりと読み進めます。ときに字の説明をします。
・合戦のなくなった17世紀後半、江戸人がどのように「泰平=平和」を享受しているかを読みとります。

【講義概要】
テキストは江戸神田の名主が編集した版本『武江年表』の巻の三の前半部分です。4代将軍徳川家綱の晩年となる延宝元年(1673)から5代将軍徳川綱吉の前半となる元禄8年(1695)まで読みます。枚数は16枚ですので、毎回2枚ほど読み進めます。17世紀後半は未曽有の明暦の大火から復興・発展し、100万都市に近づく時代です。また、綱吉の生類憐みの令が次々に発布された時代でもあります。江戸の人たちの暮らしはどのようであったかを思いながら読み進めます。

【各回の講義予定】
第1回 2016/ 7/12(火) 増上寺の大鐘ができた延宝元年から5年まで
第2回 2016/ 7/19(火) 奥沢の九品仏開基の延宝6年から8年まで
第3回 2016/ 7/26(火) 江戸絵図の記事のある延宝年間と天和元年
第4回 2016/ 8/ 2(火) お七火事のあった天和2年と3年。天和年間
第5回 2016/ 8/ 9(火) 千川上水の記事がある天和年間と貞享元年
第6回 2016/ 8/23(火) 浅草寺が変化した貞享2年から元禄元年まで
第7回 2016/ 8/30(火) 婚姻時の水浴び禁止の元禄2年から4年まで
第8回 2016/ 9/ 6(火) 浅草寺観音堂造営の元禄5年から8年まで

名前	菅野 俊輔
肩書き	江戸文化研究家
プロフィール	1948年東京生まれ。カルチャーセンターなどの古文書や江戸学の講師のほか、講演、テレビ出演と監修、著述など幅広く活動中。著書『江戸っ子が惚れた忠臣蔵』(小学館)、『古地図と名所図会で味わう 江戸の落語』(青春新書)、『書いておぼえる江戸のくずし字いろは入門』(柏書房)等。