大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
織田信長や豊臣秀吉には、歴史小説や大河ドラマなどで作り上げられたステレオタイプのイメージがあります。目標の第1はそのイメージをぬぐい去ることです。そのうえで、目標の第2は戦国時代の史料解読に親しみ、それをもとに等身大の織田信長・豊臣秀吉像を描くことです。その人物像は、受講生一人一人違ったものになるでしょう。

【講義概要】
羽柴秀吉は明智光秀を討ち取って織田家臣団で有利な立場となり、その勢いに乗って清須会議、賤ヶ岳の戦いを経て、天下人となったとされています。しかし実際は、簡単に織田権力から豊臣権力へ転換したのではありません。信長の死後も、「織田体制」とでもいうべき政治構造は生き続け、織田家の家督が天下人の地位を意味していました。本講座では、賤ヶ岳の戦いにいたる政治情勢を中心に、織田権力から豊臣権力への移行過程を検討していきます。

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 1/ 7(水) 清須会議とその後の政治情勢
第2回 2015/ 1/14(水) 「織田家家督」=天下人をめぐる争い
第3回 2015/ 1/21(水) 羽柴秀吉と柴田勝家
第4回 2015/ 1/28(水) 賤ヶ岳の戦いの経過

【ご受講に際して】
◆講義で配付する資料(プリント)は、毎回ご持参下さい。

【テキスト・参考図書】
参考図書
『日本中世の歴史7 天下統一から鎖国へ』（吉川弘文館）（2，600円）（ISBN:978-4-642-06407-1）

名前	堀 新
肩書き	共立女子大学教授
プロフィール	1961年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学・早稲田大学)。専門分野は日本中世・近世史。著書に、『織豊期王権論』(校倉書房)、『統一政権から鎖国へ』(吉川弘文館)、『信長公記を読む』(吉川弘文館)などがある。