大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
イタリアのファッションを題材にして、グローバル時代に生きる現代日本人のライフスタイルのあり方を問い直します。服飾界にみる「メード・イン・イタリー」の歴史的な発展、その社会や文化とのかかわり、ブランド企業の経営理念や商品哲学、職人たちの「ものづくり精神」のあり方を具体的に紹介しながら、「イタリア的」といえる美的な価値観や人生観、新しいライフスタイルのかたちを学びます。こんにちのグローバル時代にあって「スローライフ」の哲学と実践が声高に唱えられているが、その発祥の地たるイタリアから学ぶことをつうじて、わたしたち現代日本人の慌ただしい日常を彩り、人生を豊かにするための鍵をみつけたい。

【講義概要】
イタリアン・ファッションに通底する人生哲学は，ファスト・ファッションといわれる廉価な既製服が席捲するなか，現代人のライフスタイルや感性のあり方に多くの示唆を与える。新しいスタイルの創造に挑戦しつづけるの原動力は、デザインの先進性や職人工芸的な「ものづくり」精神、伝統に根を張る地域文化の多様性、地場産業にみる強靭なローカル社会の絆、自然や文化の多彩な豊かさに宿り、日常生活を快適で楽しく生きる「スローライフ」の哲学によって支えられている。

【各回の講義予定】
第1回 2017/ 4/25(火) イタリアン・ファッションの幕開け――黎明期の”メード・イン・イタリー”にみる群像
第2回 2017/ 5/ 9(火) 「甘い生活」とラグジュアリー――とファッション・ビジネス
第3回 2017/ 5/16(火) 「美しきもの」への信念――にみる技術革新と匠の技
第4回 2017/ 5/23(火) 時代感覚と進取の精神――のデザイン哲学
第5回 2017/ 6/ 6(火) 「クラッシック」であること――とにみるダンディズム
第6回 2017/ 6/13(火) 「若さ」と破壊的創造――との挑戦
第7回 2017/ 6/20(火) ローカルに作り，グローバルに売る――とのブランド戦略
第8回 2017/ 6/27(火) 共生と社会的責任――との経営理念と「ひとづくり」
第9回 2017/ 7/ 4(火) イタリアン・ファッションのいま――「スローライフ」哲学と人生の「豊かさ」

【備考】
パンフレット記載の講座日程、開講回数、および受講料から変更がございます。
【日程】4/18、5/30が休講となり7/4に補講を行います。
【開講回数】10回→9回に変更いたします。
【受講料】会員:29，160円→26，244円 ビジター:33，534円→30，180円

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
　お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	土屋 淳二
肩書き	早稲田大学教授
プロフィール	早稲田大学文学学術院教授。博士(文学)。専門:社会学。イタリア社会学会終身名誉会員。ローマ大学、フィレンツェ大学、パドヴァ大学、ボローニャ大学、ミラノ大学、ナポリ大学、トリノ大学、ヴェネツィア大学、ジェノヴァ大学等にて客員教授を歴任。著書:『イタリアン・ファッションの現在』、『モードの社会学』など。