大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・哲学は常識批判であると言われます。常識は或る一つの角度から見られた世界観(現代ならば自然科学的世界観)に依拠しています。しかし世界はいろいろな角度から見ることができます。いろいろな角度から、常識を否定し、新たな世界観を提示する営為、これこそが哲学です。
・この講座では、毎回いろいろな事象を取り上げながらその事象の常識的見方とは異なる「哲学的」見方を提示しつつ、皆さんが新しい角度を獲得することができる地点まで一緒に行き着くことを目標とします。この目標が達成されるとき、皆さんにとってこの現実は今までとは違った新しい姿を見せ始めます。それは皆さんの視野の拡大・深化です。私と一緒に哲学の本質を知って新しい世界を楽しみましょう。

【講義概要】
哲学という言葉は知っているが、それがどのような学問であるかはなかなか理解されていません。哲学書が「楽しく読める」までに至るのはなかなか難しいことですが、哲学固有の考え方を理解すれば、哲学の門の前に立つことはできます。この講義ではいろいろな事柄(聖書、科学論、生物学、心理学等)を取り上げながら、哲学の営為を考えてみようと思います。この講義は、哲学のテキストをなるべく使わずに、皆さんが知っている事柄を哲学的角度から考えてみようと思います。この講義の終了時には、皆さんは必ずや、哲学という学を楽しむことができるようになっているでしょう。

【各回の講義予定】
第1回 2021/11/ 9(火) 哲学はほかの学問とどう異なるのか
第2回 2021/11/16(火) 精神障害は哲学のあり方の指針となる
第3回 2021/11/30(火) 自我（人間的あり方）の構造
第4回 2021/12/ 7(火) 新しい動物への見方（動物行動学）は、「価値の転換」を指示する
第5回 2021/12/14(火) 東洋的知恵のあり方

【ご受講に際して】
◆講義の途中でも、疑問がわいたら、遠慮せず質問してください。その質問はきっとほかの受講生も思っていることです。
◆参考図書等は、講義の中で紹介します。
◆休講が発生した場合の補講は、12月21日(火)を予定しております。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	那須 政玄
肩書き	早稲田大学名誉教授
プロフィール	1947年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、同大学院文学研究科哲学専攻博士課程単位取得満期退学。専門分野はドイツ観念論、20世紀ドイツ哲学。著書に『結界と虚界』(行人社)、『闇への論理』(行人社)、『カント読本』(法政大学出版局、共同執筆)、『哲学の戦場』(行人社)など。