大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・謎に満ちた地方豪族の実態の解明。
・地方豪族の王権への仕奉のあり方の解明。
・采女制の実態の解明。

【講義概要】
古代の地方豪族は王権とどのような形で結び付いていたのか、地方豪族の個々の事例をいくつか検証しながら、地方豪族と王権との関係の実態を明らかにします。ウヂの成立する6世紀以降、地方豪族が本拠地(産土)と中央(畿内)の双方に拠点を構え、両所で王権に仕奉する体制(両貫制)が整いますが、そのような状況下で、地方豪族は自らの政治的地位の保全のためにいかなる手段を講じたのか、様々な角度からそれを検討してみたいと考えています。今回の講座では采女制の問題や、近年発見された古系譜の信憑性についても言及するつもりです。

【各回の講義予定】
第1回 2021/ 9/24(金) 紀氏の同族角(つの)氏の対外的軍事活動とその本拠地(I)
第2回 2021/10/ 1(金) 紀氏の同族角(つの)氏の対外的軍事活動とその本拠地(II)
第3回 2021/10/ 8(金) 伊勢大鹿(おおか)首と敏達・舒明系王統
第4回 2021/10/15(金) 地方豪族阿倍氏の中央進出の経路〈伊賀国阿閇・阿部田と大和国宇陀〉(I)
第5回 2021/10/22(金) 地方豪族阿倍氏の中央進出の経路〈伊賀国阿閇・阿部田と大和国宇陀〉(II)
第6回 2021/10/29(金) 元正天皇と飯高(いいたか)氏〈采女飯高宿禰諸高の栄達〉
第7回 2021/11/12(金) 紀伊国の大伴氏と『古屋家家譜』(I)
第8回 2021/11/19(金) 紀伊国の大伴氏と『古屋家家譜』(II)
第9回 2021/11/26(金) 高市皇子と胸形君徳善〈宗形氏の氏族的性格〉
第10回 2021/12/ 3(金) 施基(しき)皇子の母道君伊羅都売と北陸の雄族道氏

【ご受講に際して】
◆休講が発生した場合の補講は、12月10日(金)を予定しております。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	加藤 謙吉
肩書き	元中央大学講師、元成城大学講師
プロフィール	1948年三重県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、同大学大学院文学研究科博士課程満期退学。博士(文学、早稲田大学)。専門分野は日本古代豪族研究(日本古代史)。著書に『大和政権とフミヒト制』(吉川弘文館)、『ワニ氏の研究』(雄山閣)などがある。