大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・国家としての絶頂期にあった近代イギリスの歴史文化を詳しく知る。
・イギリスの文学と絵画の不思議なつながりを知る。
・人間の普遍的な営みのあれこれを、詩歌という芸術を通して振り返る。

【講義概要】
数多の近代イギリス詩人のなかでも、わずか25年の生涯のあいだに数百年にわたって読み継がれる作品をいくつも生み出し、後世の詩人のみならず画家たちにも大いなる影響を与えたという点で、19世紀ロマン派詩人ジョン・キーツの存在は「別格」です。特にその作品世界に通底する二十代の男性らしからぬ成熟した審美性は、後世に意識的に受け継がれ、キーツの文学的影響下に近・現代のイギリスにはさらに豊かな「美の世界」が次々と花開きました。この前提にのっとり、本講座ではイギリスの芸術における「キーツという伝統」を、さまざまな作品の具体的な鑑賞と解釈をつうじて掘り起こし、再認識していきたいと思います。

【各回の講義予定】
第1回 2021/10/ 5(火) イントロダクション:ロマン派詩人ジョン・キーツとは
第2回 2021/10/12(火) 美の詩人としてのジョン・キーツ(1)
第3回 2021/10/19(火) 美の詩人としてのジョン・キーツ(2)
第4回 2021/10/26(火) 詩人の歴史感覚(1)
第5回 2021/11/ 2(火) 詩人の歴史感覚(2)
第6回 2021/11/ 9(火) 描かれた詩美(1)
第7回 2021/11/16(火) 描かれた詩美(2)
第8回 2021/11/30(火) キーツの後世への影響(1)
第9回 2021/12/ 7(火) キーツの後世への影響(2)
第10回 2021/12/14(火) キーツの後世への影響(3)

【ご受講に際して】
◆『イギリス恋愛詞華集～この瞬間を永遠に～』(研究社)をテキストとして使用いたします。
◆2021年度春講座の継続講座ですが、講義内容そのものに連続性はありません。初めての方も何ら問題なくご受講いただけます。

【テキスト・参考図書】
テキスト
『イギリス恋愛詞華集～この瞬間（とき）を永遠に～』（研究社）（ISBN:978-4327481674）恐れ入りますが、テキストは皆様ご各自で次のサイトおよび書店等をつうじてお求めくださいますようお願い申し上げます。http://books.kenkyusha.co.jp/book/978-4-327-48167-4.html

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	齊藤 貴子
肩書き	早稲田大学講師、上智大学大学院講師
プロフィール	早稲田大学教育学部英語英文学科卒、同大学院教育学研究科博士課程修了後、助手を経て現職。専門は近代イギリス文学・文化。主として詩と美術の相関を研究。『ラファエル前派の世界』(東京書籍)、『英国ロマン派女性詩選』(国文社)、『肖像画で読み解くイギリス史』（PHP研究所）、『イギリス恋愛詞華集―この瞬間を永遠に―』(研究社)など著訳書多数。