講座詳細情報
申し込み締切日:2021-07-05 / その他教養 / 学内講座コード:120705
どこへ行くウクライナ ― 東西の狭間のゼレンスキー政権 ウクライナの民主化と国際政治
- 開催日
- 7月 7日(水)~ 7月28日(水)
- 講座回数
- 4回
- 時間
- 10:40~12:10
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 8,000円
- 受講料
- 11,880円
- 定員
- 30
- その他
- ビジター価格 13,662円
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【目標】
・一般に民主化の力学について考える。
・政治における「素人」の役割をどう評価するか。
・内政と外交の関連について考える。とくにロシア、EU、米国の政策との関連について。
・旧ソ連諸国における政治変動について理解を深める。
・東欧諸国との対比も念頭におく。
【講義概要】
・ウクライナでは2019年4月の選挙で喜劇俳優ゼレンスキーが有権者の圧倒的支持を得て大統領に当選した。ゼレンスキーはさらに「公僕党」という新しい政党を立ち上げ、最高会議(国会)選挙でも大勝した。
・政治の素人が政権の座に就くとき、最も困るのは部下が少ないことである。閣僚、地方首長、外交官など数千のポストの有資格者が見つからず、新大統領はしばしば亡命大統領ヤヌコヴィチ系の人材に依拠せざるを得なかった。
・にわか作りの与党はしばしばコントロールが利かないだけではなく、離反者、汚職者、犯罪者などが続出した。野党は大統領選挙でのライバルに率いられる親欧政党だったが、次第に本来の野党、つまり親露派にとって代わられている。
・経済政策はおおむね前任者の政策を引き継いでいるが、当てにしていた外資の誘致にはあまり成功していない。経済は国外への出稼ぎからの仕送りで支えられている。コロナ禍の打撃が大きい。賭博、麻薬、売春の合法化など思いつき政策が目立つ。
・汚職退治を一枚看板として登場し、オリガーク(成金財閥)への依存を回避することには成功した。しかし、司法浄化に手を拱き、汚職水準は下がっていない。
・ロシアとの紛争終結を公約したが、クリミア併合やドンバス内戦をめぐる対立はむしろ深まっている。憲法を改正して国家目標にEUやNATOへの加盟を掲げるほどに西側に傾斜したが、EUや米国からの援助は必ずしも十分ではない。
・こういうことを中心にして旧ソ連諸国、とくにウクライナの民主化の問題を検討したい。
【各回の講義予定】
第1回 2021/ 7/ 7(水) 「マイダン革命」後の状況とロシアの政策
第2回 2021/ 7/14(水) ゼレンスキーの登場
第3回 2021/ 7/21(水) ゼレンスキーの政策
第4回 2021/ 7/28(水) ゼレンスキー政権に対する東西の政策
・一般に民主化の力学について考える。
・政治における「素人」の役割をどう評価するか。
・内政と外交の関連について考える。とくにロシア、EU、米国の政策との関連について。
・旧ソ連諸国における政治変動について理解を深める。
・東欧諸国との対比も念頭におく。
【講義概要】
・ウクライナでは2019年4月の選挙で喜劇俳優ゼレンスキーが有権者の圧倒的支持を得て大統領に当選した。ゼレンスキーはさらに「公僕党」という新しい政党を立ち上げ、最高会議(国会)選挙でも大勝した。
・政治の素人が政権の座に就くとき、最も困るのは部下が少ないことである。閣僚、地方首長、外交官など数千のポストの有資格者が見つからず、新大統領はしばしば亡命大統領ヤヌコヴィチ系の人材に依拠せざるを得なかった。
・にわか作りの与党はしばしばコントロールが利かないだけではなく、離反者、汚職者、犯罪者などが続出した。野党は大統領選挙でのライバルに率いられる親欧政党だったが、次第に本来の野党、つまり親露派にとって代わられている。
・経済政策はおおむね前任者の政策を引き継いでいるが、当てにしていた外資の誘致にはあまり成功していない。経済は国外への出稼ぎからの仕送りで支えられている。コロナ禍の打撃が大きい。賭博、麻薬、売春の合法化など思いつき政策が目立つ。
・汚職退治を一枚看板として登場し、オリガーク(成金財閥)への依存を回避することには成功した。しかし、司法浄化に手を拱き、汚職水準は下がっていない。
・ロシアとの紛争終結を公約したが、クリミア併合やドンバス内戦をめぐる対立はむしろ深まっている。憲法を改正して国家目標にEUやNATOへの加盟を掲げるほどに西側に傾斜したが、EUや米国からの援助は必ずしも十分ではない。
・こういうことを中心にして旧ソ連諸国、とくにウクライナの民主化の問題を検討したい。
【各回の講義予定】
第1回 2021/ 7/ 7(水) 「マイダン革命」後の状況とロシアの政策
第2回 2021/ 7/14(水) ゼレンスキーの登場
第3回 2021/ 7/21(水) ゼレンスキーの政策
第4回 2021/ 7/28(水) ゼレンスキー政権に対する東西の政策
備考
【ご受講に際して】
◆休講が発生した場合の補講日は、8月4日を予定しています。
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
◆休講が発生した場合の補講日は、8月4日を予定しています。
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 伊東 孝之 |
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肩書き | 早稲田大学名誉教授 |
プロフィール | 1941年三重県三重郡八郷村生まれ。東大教養学部教養学科国際関係論分科卒業後、同大学院社会科学研究科博士課程満期退学。ベルリン自由大学などに留学。北大スラブ研究センター、早大政経学部で教鞭を執る。比較政治学が専門。著書に『ポーランド現代史』など。 |