大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・中世修道院の組織、生活、規律について考察する：修道院で笑ってはならないのか
・中世の書物と学問のありかたについて考察する：事件の核心～禁書と図書館
・時代の転換期の修道院について考察する：14世紀の教会内部の対立や異端の発生

【講義概要】
ウンベルト・エーコの小説『薔薇の名前』は、同名で映画化されて日本でも大きな反響がありました。物語は14世紀の北イタリアの修道院（架空）を舞台とした連続殺人事件で、フィクションでありながら西欧中世の修道院生活、戒律、書物、異端審問（魔女裁判）などのモチーフが万華鏡のように繰り広げられる知的ミステリーです。『薔薇の名前』の謎に迫りながら、中世修道院の迷宮へ旅をしてみたいと思います。

【各回の講義予定】
第1回 2018/ 8/ 3(金) 『薔薇の名前』の舞台になった修道院を探訪
第2回 2018/ 8/10(金) 主人公ウイリアムが所属するフランシスコ会について
第3回 2018/ 8/24(金) 修道院の書物と図書館
第4回 2018/ 8/31(金) 異端と異端審問(魔女裁判)

【テキスト・参考図書】
参考図書
『修道院の歴史　聖アントニオスからイエズス会まで』（創元社）（ISBN:978-4422203393）
『薔薇の名前〈上〉』（東京創元社）（ISBN:978-4488013516）
『薔薇の名前〈下〉』（東京創元社）（ISBN:978-4488013523）
『DVD　薔薇の名前』（ワーナー・ホーム・ビデオ ）
『図説 西欧の修道院建築』（八坂書房）（ISBN:978-4896949407）
『修道院文化史事典 』（八坂書房）（ISBN:978-4896941814）

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	杉崎 泰一郎
肩書き	中央大学教授
プロフィール	1959年生まれ。上智大学文学部、同大学院文学研究科博士課程修了。博士（史学）。専攻は西洋中世史。著書に『修道院の歴史』（創元社）ほか。訳書に『死者と生きる中世』（白水社）ほか。