検索:

トップ > 講座詳細


講座詳細情報

申し込み締切日:2016-11-04 / 日本史 / 学内講座コード:330212

酒と居酒屋からみた日本の戦後

主催:早稲田大学エクステンションセンター早稲田大学エクステンションセンター 中野校(東京都)]
問合せ先:早稲田大学エクステンションセンター TEL:03-3208-2248
開催日
11月11日(金)~12月 9日(金)
講座回数
5回
時間
15:00~16:30
講座区分
後期 
入学金
8,000円
受講料
11,826円
定員
30
その他
ビジター価格 13,608円
補足
資料を請求する
※この講座の申し込みは既に締め切りました。

関連講座

講座詳細

【目標】
・大衆文化のひとつとしての酒文化に注目して、日本の戦後史を概観する。
・マクロな社会構造・社会変動と大衆文化の関係を考える。
・酒消費を切り口に、現代日本の格差拡大とその社会的帰結について考える。

【講義概要】
「歌は世につれ 世は歌につれ」などというが、「酒は世につれ 世は酒につれ」というのも、同じくらいに真実である。人々がどんな酒を飲むか、どんなとき、どんな場所で酒を飲むか。そして人々が集まる居酒屋の姿。これらは時代によって変わり、その時代の社会のあり方を、色濃く反映する。とくに変転の激しかった戦後日本では、酒の変化も大きかった。戦中から終戦直後は、酒そのものがたいへんな貴重品だった。ごくわずかな配給では物足りない酒呑みたちは、ヤミ市で酒にありつき、疲れを癒やし、安らぎを得た。戦後復興とともに酒消費は飛躍的に伸び、さらに高度成長期になるとビールと日本酒を中心とする飲酒習慣が階級を問わず広く定着した。1970年前後にはチェーン居酒屋が登場し、居酒屋業界には大きな転換が起こった。さらに低成長期になると、酎ハイ、ワイン、地酒と、人々の飲む酒が多様化した。しかし1980年代以降になると、経済格差の拡大とともに、飲酒習慣が所得階層によって分化し、人々は多様な酒を楽しむことのできる豊かな人々、発泡酒や焼酎を中心に安価な酒を好んで飲む中程度の人々、そして貧しさゆえに酒を飲むことも難しい人々へと、分け隔てられるようになった。つまり、「酒格差社会」の出現である。こうした戦後日本社会と酒文化の歩みを振り返りながら、今後の望ましい社会のあり方と酒文化のあり方について考えていく。

【各回の講義予定】
第1回 2016/11/11(金) 酒と居酒屋から社会を見る
第2回 2016/11/18(金) 戦中から戦後へ
第3回 2016/11/25(金) 高度成長期の酒文化
第4回 2016/12/ 2(金) 名酒居酒屋の系譜
第5回 2016/12/ 9(金) 格差拡大と酒格差社会

講師陣

名前 橋本 健二
肩書き 早稲田大学教授
プロフィール 1959年生まれ。東京大学卒。戦後日本の格差と不平等についての研究が本職だが、趣味が高じて居酒屋を第二の研究テーマとするようになり、居酒屋の観察を通じて現代社会を考える「居酒屋考現学」を提唱している。著書に『「格差」の戦後史』(河出書房新社)、『居酒屋の戦後史』(祥伝社)など。
資料を請求する

関連講座

質問する

↑ページの先頭へ

© MARUZEN-YUSHODO Co., Ltd. All Rights Reserved.