大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・織田信長の台頭から江戸開幕に至る歴史過程・政治権力像を史料や最新の研究成果に基づいて検討し、「天下一統」の実態にせまります。

【講義概要】
戦国時代の「日本」は、室町時代までの中央政治のもとでの地方支配と異なり、天下と各地域に展開する「国家」(以下、地域「国家」)で構成され、地域社会と直接対峙したうえで統治していく器量が求められることとなりました。本講座では、この戦国時代の「日本」の政治構造と社会態様を前提に、春学期の講座内容をふまえたうえで、織田信長・羽柴(豊臣)秀吉はどのように「天下一統」を成し遂げ、徳川家康による江戸開幕へ至ったのか、最新の研究成果をふまえた講義を行いたいと考えています。

【各回の講義予定】
第1回 2016/10/ 4(火) 戦国時代の織田氏―信長登場の前提―
第2回 2016/10/11(火) 足利義昭の天下再興と織田信長
第3回 2016/10/18(火) 足利義昭政権の展開と元亀争乱
第4回 2016/10/25(火) 織田権力の天下統治と「天下一統」事業
第5回 2016/11/ 1(火) 織田権力の権力構造と政治構想―天下人織田信長の目指したところ―
第6回 2016/11/ 8(火) 本能寺の変―その政治背景と展開―
第7回 2016/11/15(火) 「織田体制」と羽柴秀吉の台頭
第8回 2016/11/22(火) 豊臣政権の天下一統と「唐入り」―国内の「惣無事」と対外侵略―
第9回 2016/11/29(火) 豊臣政権の政治構造と大名領国―天下一統による「日本」と地域「国家」―
第10回 2016/12/ 6(火) 江戸開幕―豊臣から徳川の「平和」へ―

【ご受講に際して】
◆本講座は、2015年度秋講座の内容を改編したものとなります。

名前	柴 裕之
肩書き	東洋大学講師
プロフィール	1973年東京生まれ。東洋大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、東洋大学文学部非常勤講師。専門は、日本中近世移行期政治・社会史。単著『戦国・織豊期大名徳川氏の領国支配』(岩田書院、2014年)、編著『戦国大名と国衆(6)尾張織田氏』(岩田書院、2011年)、共著『織田権力の領域支配』(岩田書院、2011年)他。