講座詳細情報
申し込み締切日:2016-03-31 / 世界史:その他教養 / 学内講座コード:310302
ローマ帝国史 パックス・ロマーナ、そして帝国滅亡へ
- 開催日
- 4月 7日(木)~ 6月16日(木)
- 講座回数
- 10回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 8,000円
- 受講料
- 23,652円
- 定員
- 30
- その他
- ビジター価格 27,216円
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【目標】
ローマ帝国は地中海すら内海とする500万km2の面積を誇り、これは今日のEU を凌駕する。のみならず、この巨大帝国は200年間にわたって「パックス・ロマーナ」という繁栄も享受した。では、帝国はどのように統治され、維持されていたのか。これを確認した上で、その変容も取り上げ、最終的には帝国滅亡原因を展望したい。従って本講義は前27年の帝政成立から後476年の西ローマ帝国滅亡までを対象とする。
【講義概要】
「元首政」と形容されてきた帝政前期において推定6000万の帝国民に対し、意外にも官僚は300人に満たなかった。従って、実に「小さな政府」が巨大帝国を統治していたわけである。では、このような特殊ローマ的行政構造が通用し、維持されえたのはなぜか。本講義は官僚の性質と都市の役割に着目して、この問題に答えを出してみる。ところが、「専制君主政」と形容される帝政後期には、一転して官僚が激増する。これはなぜか。その一方で、そもそも「元首政」と「専制君主政」は異なる政体とみなされるべきなのか。帝政前期に関する講義内容を踏まえて、これらの根本的問題も考察してみる。
以上のように、本講義は行政構造の解明を中心に据えつつ、ローマ帝国が頂点を極めながら、最終的に崩壊へと至る過程を確認するわけであるが、これまで無数に提起されてきた「ローマ帝国滅亡原因論」も視野に収めたい。
【主な講義内容】
・カエサルからアウグストゥスへ ― 元首政の成立
・皇帝の権限と即位パターン ― 王朝形成と死後裁判
・等身大のローマ皇帝 ― 暴君ネロの生涯
・巨大帝国の「小さな政府」― 300 名弱の官僚たち
・官僚の人材源と業務 ― 特殊ローマ的行政構造成立の秘密
・都市の自治と恵与行為(エヴェルジェティズム)― ポンペイの落書きが語る都市生活
・「パックス・ロマーナ」から「3 世紀の危機」へ ― 動揺する帝国
・帝政後期のローマ帝国 ― 専制君主政と官僚制の肥大化
・キリスト教の成立と迫害 ― イエス処刑と迫害原因
・ゲルマン民族大移動とローマ帝国滅亡原因論 ― 中世ヨーロッパへの展望
【各回の講義予定】
第1回 2016/ 4/ 7(木) カエサルからアウグストゥスへ ― 元首政の成立
第2回 2016/ 4/14(木) 皇帝の権限と即位パターン ― 王朝形成と死後裁判
第3回 2016/ 4/21(木) 等身大のローマ皇帝 ― 暴君ネロの生涯
第4回 2016/ 4/28(木) 巨大帝国の「小さな政府」― 300名弱の官僚たち
第5回 2016/ 5/12(木) 官僚の人材源と業務 ― 特殊ローマ的行政構造成立の秘密
第6回 2016/ 5/19(木) 都市の自治と恵与行為(エヴェルジェティズム)― ポンペイの落書きが語る都市生活
第7回 2016/ 5/26(木) 「パックス・ロマーナ」から「3世紀の危機」へ ― 動揺する帝国
第8回 2016/ 6/ 2(木) 帝政後期のローマ帝国 ― 専制君主政と官僚制の肥大化
第9回 2016/ 6/ 9(木) キリスト教の成立と迫害 ― イエス処刑と迫害原因
第10回 2016/ 6/16(木) ゲルマン民族大移動とローマ帝国滅亡原因論 ― 中世ヨーロッパへの展望
ローマ帝国は地中海すら内海とする500万km2の面積を誇り、これは今日のEU を凌駕する。のみならず、この巨大帝国は200年間にわたって「パックス・ロマーナ」という繁栄も享受した。では、帝国はどのように統治され、維持されていたのか。これを確認した上で、その変容も取り上げ、最終的には帝国滅亡原因を展望したい。従って本講義は前27年の帝政成立から後476年の西ローマ帝国滅亡までを対象とする。
【講義概要】
「元首政」と形容されてきた帝政前期において推定6000万の帝国民に対し、意外にも官僚は300人に満たなかった。従って、実に「小さな政府」が巨大帝国を統治していたわけである。では、このような特殊ローマ的行政構造が通用し、維持されえたのはなぜか。本講義は官僚の性質と都市の役割に着目して、この問題に答えを出してみる。ところが、「専制君主政」と形容される帝政後期には、一転して官僚が激増する。これはなぜか。その一方で、そもそも「元首政」と「専制君主政」は異なる政体とみなされるべきなのか。帝政前期に関する講義内容を踏まえて、これらの根本的問題も考察してみる。
以上のように、本講義は行政構造の解明を中心に据えつつ、ローマ帝国が頂点を極めながら、最終的に崩壊へと至る過程を確認するわけであるが、これまで無数に提起されてきた「ローマ帝国滅亡原因論」も視野に収めたい。
【主な講義内容】
・カエサルからアウグストゥスへ ― 元首政の成立
・皇帝の権限と即位パターン ― 王朝形成と死後裁判
・等身大のローマ皇帝 ― 暴君ネロの生涯
・巨大帝国の「小さな政府」― 300 名弱の官僚たち
・官僚の人材源と業務 ― 特殊ローマ的行政構造成立の秘密
・都市の自治と恵与行為(エヴェルジェティズム)― ポンペイの落書きが語る都市生活
・「パックス・ロマーナ」から「3 世紀の危機」へ ― 動揺する帝国
・帝政後期のローマ帝国 ― 専制君主政と官僚制の肥大化
・キリスト教の成立と迫害 ― イエス処刑と迫害原因
・ゲルマン民族大移動とローマ帝国滅亡原因論 ― 中世ヨーロッパへの展望
【各回の講義予定】
第1回 2016/ 4/ 7(木) カエサルからアウグストゥスへ ― 元首政の成立
第2回 2016/ 4/14(木) 皇帝の権限と即位パターン ― 王朝形成と死後裁判
第3回 2016/ 4/21(木) 等身大のローマ皇帝 ― 暴君ネロの生涯
第4回 2016/ 4/28(木) 巨大帝国の「小さな政府」― 300名弱の官僚たち
第5回 2016/ 5/12(木) 官僚の人材源と業務 ― 特殊ローマ的行政構造成立の秘密
第6回 2016/ 5/19(木) 都市の自治と恵与行為(エヴェルジェティズム)― ポンペイの落書きが語る都市生活
第7回 2016/ 5/26(木) 「パックス・ロマーナ」から「3世紀の危機」へ ― 動揺する帝国
第8回 2016/ 6/ 2(木) 帝政後期のローマ帝国 ― 専制君主政と官僚制の肥大化
第9回 2016/ 6/ 9(木) キリスト教の成立と迫害 ― イエス処刑と迫害原因
第10回 2016/ 6/16(木) ゲルマン民族大移動とローマ帝国滅亡原因論 ― 中世ヨーロッパへの展望
備考
【ご受講に際して】
◆2015年度秋学期講座「古代ローマの歴史」の続編ですが、秋の授業を受けていなくても、問題なく理解できる講義内容です。
【テキスト・参考図書】
参考図書
『ローマ帝国愚帝物語』(新人物往来社 新人物文庫)(ISBN:978-4404041791)
『古代ローマを知る事典』(東京堂出版)(ISBN:978-4490106480)
『古代ローマ人のくらし図鑑』(宝島社)(ISBN:978-4796697996)
『新・ローマ帝国衰亡史』(岩波新書)(ISBN:978-4004314264)
【備考】
★3/17に模擬講義を行います。詳細は「なかのオープンキャンパス」のお知らせページをご覧ください。
◆2015年度秋学期講座「古代ローマの歴史」の続編ですが、秋の授業を受けていなくても、問題なく理解できる講義内容です。
【テキスト・参考図書】
参考図書
『ローマ帝国愚帝物語』(新人物往来社 新人物文庫)(ISBN:978-4404041791)
『古代ローマを知る事典』(東京堂出版)(ISBN:978-4490106480)
『古代ローマ人のくらし図鑑』(宝島社)(ISBN:978-4796697996)
『新・ローマ帝国衰亡史』(岩波新書)(ISBN:978-4004314264)
【備考】
★3/17に模擬講義を行います。詳細は「なかのオープンキャンパス」のお知らせページをご覧ください。
講師陣
名前 | 新保 良明 |
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肩書き | 東京都市大学教授 |
プロフィール | 1958年長野市生まれ。東北大学博士前期課程修了。博士(文学、東北大学)。専門分野は古代ローマ史であり、特に帝政前期の行政構造に関心を寄せている。手頃な著書として、『ローマ帝国愚帝物語』(新人物文庫)と『古代ローマ人のくらし図鑑』(宝島社)を挙げておく。 |