大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
遠藤周作の一連のキリスト教文学を読んで後では、その関連として、遠藤周作と同じテーマ「日本人にとってキリスト教とは何か」を神学的、信仰的に問い続けた井上洋治神父の著書を読むことは不可欠である。それを通して更に深く、日本人キリスト者の在り方と意味を考える。写真、絵画などのDVDを用いる。

【講義概要】
井上洋治神父は戦後初のフランス留学生として渡仏した時に、遠藤周作と偶然同じ船に乗船したのがきっかけで、生涯の心友となる。遠藤はリヨン大学で文学を、井上は最も厳しいカルメル会修道院で信仰と神学を学ぶためである。期せずして二人のテーマは「日本人にとってキリスト教はどういう意味を持っているのか」であった。昨冬は井上の処女作『日本とイエスの顔』を学んだので、今冬は井上の晩年の名作をテキストとして学び、イエス・キリストの生涯と井上神学とその信仰を理解する。

【各回の講義予定】
第1回 2016/ 2/16(火) 井上洋治概論、1～2章
第2回 2016/ 2/23(火) 3～5章
第3回 2016/ 3/ 1(火) 6～8章
第4回 2016/ 3/ 8(火) 9～11章

【テキスト・参考図書】
テキスト
『わが師イエスの生涯』（日本キリスト教団出版局）（2，500円）（ISBN:978-4818405578）井上洋治著作選集全5巻の内の第4巻※各自書店にてお求め下さい。

名前	中村 匡克
肩書き	英文学者、工学院大学元教授
プロフィール	1937年、長崎県生まれ。早稲田大学文学研究科英文学専攻修士課程修了。専攻は英文学、比較文学、聖書学。著書は『初めに神が創られたものとはー俳句で読む聖書物語』(日本基督教団出版局)、アブラハム・へシェル著『人間とは誰か』(同出版局、翻訳)、『ワード・パル英和辞典』(小学館、編集主幹)、『英語教育のための文学案内辞典』(彩流社)ほか。