大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
音楽の背景に時代があり、人々の生活が変われば音楽も変わる。20世紀最大の音楽運動、ジャズの歴史を見つめながら、アフリカン・アメリカンの苦難の歴史とアメリカ合衆国の実相を学ぶ。今回の講座では、チャーリー・パーカーの後半生とその時代を見つめる。

【講義概要】
パーカーのキャリアの後半は、前人未踏の高みに至ったその音楽と、人種差別への抵抗、麻薬禍、愛娘の死、ことに国際的に高まった名声にそぐわない国内的な差別との齟齬に苦しみ、急速に自己崩壊へと向かった。公民権運動世代の直前、パーカーの時代は、ルイ・アームストロングとも、レスター・ヤングとも異なる、被差別階級の高まる自尊心が運動の形をまだ採り得ない、まさに夜明け前であった。パーカーの自己破壊は、孤軍奮闘のみしか選択肢のない中で彼が選択した最もアナーキーな戦術、すなわち堕落という戦術だった。

【各回の講義予定】
第1回 2016/ 1/12(火) チャーリー・パーカーとその時代
第2回 2016/ 1/19(火) チャーリー・パーカーとその時代
第3回 2016/ 1/26(火) チャーリー・パーカーとその時代
第4回 2016/ 2/ 2(火) チャーリー・パーカーとその時代

【ご受講に際して】
◆講師は現役のジャズボーカリストです。毎回講座のあとにミニライブを行います。

【テキスト・参考図書】
参考図書
『ジャズ・マンとその時代』（株式会社 弘文堂）（4，600円）（ISBN:4-335-80051-7C1073）第三刷

名前	丸山 繁雄
肩書き	日本大学講師、ジャズボーカリスト
プロフィール	1951年生まれ。ジャズ・ボーカリスト。日本大学講師。博士(芸術学)2011年学位論文「アフリカン・アメリカン音楽の言語同化現象」にて日本大学より博士号。専門分野はアフリカン・アメリカン音楽とアフリカン・アメリカンの歴史・文化研究。著書は「ジャズ・マンとその時代」(弘文堂)など。