大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
一般にあまり評判がよいとはいえない五代将軍徳川綱吉と寵臣柳沢吉保。吉保の栄達ぶりをその公用日記「楽只堂年録」を使って追いかけながら、綱吉と吉保の人物像にせまり、元禄という時代の武家社会の特徴を明らかにしていくことが目標です。

【講義概要】
現在刊行中の「楽只堂年録」は、柳沢吉保の号、楽只堂にちなんで命名された、吉保の公用日記です。今回は、元禄4年から元禄6年の3年間に記載された記事を手がかりに、いよいよ本格的な出世が始まる吉保およびその家族の動向を見ていきます。綱吉の吉保邸御成も元禄4年2月が最初です。また、綱吉に謁見したドイツ医師ケンペルの江戸参府(元禄4年・同5年)の様子も紹介します。加えて、綱吉の家族・外戚についても検討を加えます。

【主な講義内容】
吉保邸の変遷、吉保の家族、綱吉の吉保邸御成、吉保の家臣たち、綱吉の家族・外戚
日光門跡、ケンペルの江戸参府、徳川家綱の13回忌 ― 将軍家の法要

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/15(水) 吉保邸の変遷
第2回 2015/ 4/22(水) 吉保の家族
第3回 2015/ 4/29(水) 綱吉の吉保邸御成
第4回 2015/ 5/13(水) 吉保の家臣たち
第5回 2015/ 5/20(水) 綱吉の家族・外戚
第6回 2015/ 5/27(水) 日光門跡
第7回 2015/ 6/ 3(水) ケンペルの江戸参府
第8回 2015/ 6/10(水) 徳川家綱の13回忌 ― 将軍家の法要 ―

【ご受講に際して】
◆2014年度冬学期講座からの続きですが、今学期からのご受講も歓迎いたします。

名前	久保 貴子
肩書き	早稲田大学・昭和女子大学講師
プロフィール	早稲田大学大学院文学研究科史学(日本史)専攻博士後期課程満期退学。博士(文学、早稲田大学)。現在、早稲田大学・昭和女子大学講師。専門は日本近世史。著書に『近世の朝廷運営―朝幕関係の展開―』(岩田書院、1998年)、『徳川和子』(吉川弘文館、2008年)、『後水尾天皇』(ミネルヴァ書房、2008年)など。