講座詳細情報
申し込み締切日:2015-03-31 / 世界史:その他教養 / 学内講座コード:100331
モンゴル帝国解体後のモンゴル 元朝の北帰から清朝への服属まで
- 開催日
- 4月 7日(火)~ 6月16日(火)
- 講座回数
- 20回
- 時間
- 10:40~12:10
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 8,000円
- 受講料
- 45,144円
- 定員
- 30
- その他
- ビジター価格 54,432円
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【目標】
14~18世紀のモンゴル史を学ぶことにより、前近代において世界史の展開に大きな影響を及ぼした騎馬遊牧民の活動が終焉を迎えるに至る過程を知り、ユーラシア史の大きな流れとその転換点を理解することができるようになることを目標とします。
【講義概要】
モンゴル帝国解体後、モンゴル高原とその周辺地域の遊牧民は分裂し、抗争を繰り返しますが、その過程の中で再編され、後のモンゴル民族の中核となる集団が形成されました。また、16世紀にモンゴル王族がダライ=ラマに帰依したのを契機に、モンゴル諸集団にチベット仏教が広まり、東アジア文化圏とは異なるチベット・モンゴル文化圏が成立し、彼らの文化は大きく変容しました。その後、モンゴル諸集団の大部分は漸次清朝の支配下に入りましたが、その最終段階で「最後の遊牧帝国」と称されるジュンガルが滅亡し、騎馬遊牧民は世界史の表舞台から退場しました。本講義では、14~18世紀のモンゴル史を概観し、それを世界史の中に位置付けることを試みます。
【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/ 7(火) 序論 ── モンゴル帝国・元朝史の概略
第2回 2015/ 4/14(火) 元朝の北帰 ── フビライの都、ダイドゥ(大都)より去った第15代モンゴル皇帝トゴン=テムル(順帝)
第3回 2015/ 4/21(火) 「北元」と朱元璋(明朝の洪武帝)との抗争 ── 第16代皇帝アユルシリダラと第17代皇帝トグス=テムルの闘い
第4回 2015/ 4/28(火) フビライの直系、正統ハーンの滅亡 ── フビライに敗れた弟、アリク=ブゲの子孫の“再興”と、オイラト集団
第5回 2015/ 5/12(火) 甘粛、青海、東部天山地域における東方チャガタイ家諸王族の動向 ── ウイグル集団を支配した、安定王家と哈密王家
第6回 2015/ 5/19(火) アスト集団のアロクタイ太師 ── モンゴル高原で活躍した、北コーカサスのアラン人の後裔
第7回 2015/ 5/26(火) オルジェイ=テムル・ハーン── チムールの援助を得た、第二代モンゴル皇帝オゴデイの末裔
第8回 2015/ 6/ 2(火) 永楽帝のモンゴル親征 ──「夷を以て夷を制す」の常道を踏まなかった明朝皇帝
(付論) 永楽帝をモンゴル人の胤とする言説
第9回 2015/ 6/ 9(火) オイラトのエセン太師のハーン位簒奪──「土木の変」(1449)で明朝の正統帝を捕えたエセンによる、チンギス・ハーン裔の権威への挑戦。
第10回 2015/ 6/16(火) オイラト政権崩壊後の混乱 ── チンギス・ハーンの弟、ハサルの子孫の活動
第11回 2015/ 9/29(火) ダヤン・ハーンの登場 ── チンギス裔の少年を再婚相手に選んだマンドハイ妃
第12回 2015/10/ 6(火) ダヤン・ハーンによるモンゴル再統一 ── 六つの万戸の再編と、解体されたウリャンハン万戸
第13回 2015/10/13(火) ダヤン・ハーンの諸子孫の増加に伴う分民の細分化 ── モンゴル諸集団の分立
第14回 2015/10/20(火) アルタン・ハーンの活動とチベット仏教入信 ── 「ダライ=ラマ」号の起源と、その背後に見え隠れする明朝の影
第15回 2015/10/27(火) ハルハ(北モンゴル)へのチベット仏教弘通 ── エルデニ・ゾー寺院の建設と、それに伴うモンゴル帝国の首都カラコルムの破壊
第16回 2015/11/10(火) リンダン・ハーンの大望と挫折 ── 正統ハーン権威の再建の失敗
第17回 2015/11/17(火) 南モンゴルの諸王族によるホンタイジ推戴 ── 「大清帝国」の成立と、「北元」の滅亡
第18回 2015/11/24(火) 北モンゴルの、清朝への服属 ── ジュンガル帝国のガルダン・ハーンに敗れたハルハ集団の去就
第19回 2015/12/ 1(火) オイラト諸集団の、清朝への服属 ── 青海モンゴル(ホショート)と、最後の騎馬遊牧民帝国、ジュンガル
第20回 2015/12/ 8(火) 総括 ── 世界史を動かした騎馬遊牧民の活動の終焉
14~18世紀のモンゴル史を学ぶことにより、前近代において世界史の展開に大きな影響を及ぼした騎馬遊牧民の活動が終焉を迎えるに至る過程を知り、ユーラシア史の大きな流れとその転換点を理解することができるようになることを目標とします。
【講義概要】
モンゴル帝国解体後、モンゴル高原とその周辺地域の遊牧民は分裂し、抗争を繰り返しますが、その過程の中で再編され、後のモンゴル民族の中核となる集団が形成されました。また、16世紀にモンゴル王族がダライ=ラマに帰依したのを契機に、モンゴル諸集団にチベット仏教が広まり、東アジア文化圏とは異なるチベット・モンゴル文化圏が成立し、彼らの文化は大きく変容しました。その後、モンゴル諸集団の大部分は漸次清朝の支配下に入りましたが、その最終段階で「最後の遊牧帝国」と称されるジュンガルが滅亡し、騎馬遊牧民は世界史の表舞台から退場しました。本講義では、14~18世紀のモンゴル史を概観し、それを世界史の中に位置付けることを試みます。
【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/ 7(火) 序論 ── モンゴル帝国・元朝史の概略
第2回 2015/ 4/14(火) 元朝の北帰 ── フビライの都、ダイドゥ(大都)より去った第15代モンゴル皇帝トゴン=テムル(順帝)
第3回 2015/ 4/21(火) 「北元」と朱元璋(明朝の洪武帝)との抗争 ── 第16代皇帝アユルシリダラと第17代皇帝トグス=テムルの闘い
第4回 2015/ 4/28(火) フビライの直系、正統ハーンの滅亡 ── フビライに敗れた弟、アリク=ブゲの子孫の“再興”と、オイラト集団
第5回 2015/ 5/12(火) 甘粛、青海、東部天山地域における東方チャガタイ家諸王族の動向 ── ウイグル集団を支配した、安定王家と哈密王家
第6回 2015/ 5/19(火) アスト集団のアロクタイ太師 ── モンゴル高原で活躍した、北コーカサスのアラン人の後裔
第7回 2015/ 5/26(火) オルジェイ=テムル・ハーン── チムールの援助を得た、第二代モンゴル皇帝オゴデイの末裔
第8回 2015/ 6/ 2(火) 永楽帝のモンゴル親征 ──「夷を以て夷を制す」の常道を踏まなかった明朝皇帝
(付論) 永楽帝をモンゴル人の胤とする言説
第9回 2015/ 6/ 9(火) オイラトのエセン太師のハーン位簒奪──「土木の変」(1449)で明朝の正統帝を捕えたエセンによる、チンギス・ハーン裔の権威への挑戦。
第10回 2015/ 6/16(火) オイラト政権崩壊後の混乱 ── チンギス・ハーンの弟、ハサルの子孫の活動
第11回 2015/ 9/29(火) ダヤン・ハーンの登場 ── チンギス裔の少年を再婚相手に選んだマンドハイ妃
第12回 2015/10/ 6(火) ダヤン・ハーンによるモンゴル再統一 ── 六つの万戸の再編と、解体されたウリャンハン万戸
第13回 2015/10/13(火) ダヤン・ハーンの諸子孫の増加に伴う分民の細分化 ── モンゴル諸集団の分立
第14回 2015/10/20(火) アルタン・ハーンの活動とチベット仏教入信 ── 「ダライ=ラマ」号の起源と、その背後に見え隠れする明朝の影
第15回 2015/10/27(火) ハルハ(北モンゴル)へのチベット仏教弘通 ── エルデニ・ゾー寺院の建設と、それに伴うモンゴル帝国の首都カラコルムの破壊
第16回 2015/11/10(火) リンダン・ハーンの大望と挫折 ── 正統ハーン権威の再建の失敗
第17回 2015/11/17(火) 南モンゴルの諸王族によるホンタイジ推戴 ── 「大清帝国」の成立と、「北元」の滅亡
第18回 2015/11/24(火) 北モンゴルの、清朝への服属 ── ジュンガル帝国のガルダン・ハーンに敗れたハルハ集団の去就
第19回 2015/12/ 1(火) オイラト諸集団の、清朝への服属 ── 青海モンゴル(ホショート)と、最後の騎馬遊牧民帝国、ジュンガル
第20回 2015/12/ 8(火) 総括 ── 世界史を動かした騎馬遊牧民の活動の終焉
講師陣
名前 | 赤坂 恒明 |
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肩書き | 内蒙古大学蒙古学研究中心専職研究員、早稲田大学中央ユーラシア歴史文化研究所招聘研究員 |
プロフィール | 出身:千葉県。出身校:早稲田大学大学院。専攻分野:東洋史(モンゴル帝国史を中心とする内陸ユーラシア史)。主な著訳書等:『ジュチ裔諸政権史の研究』(風間書房, 2005年2月)、「バイダル裔系譜情報とカラホト漢文文書」(『西南アジア研究』第66号, 2007年3月)、http://www.geocities.jp/akasakatsuneaki/akasaka.html |