大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
江戸時代の大名は将軍家の家臣として国許と江戸を原則として1年ごとに往来します。大名の江戸滞在は奉公のためですが、いかなる奉公があったのでしょうか。その一例を300年前に起こった事件に見ることにいたします。

【講義概要】
絵島事件は、今からちょうど300年前の午年に起こり、江戸城の大奥（女性の空間）のみならず、江戸の町を震撼とさせた大事件でした。まずは、300年前の江戸の武家事情をお話しましょう。次に、事件の概要にふれ、大奥の年寄だった絵島を預かることになった信濃高遠城主内藤家についてその家格や上屋敷の場所などを紹介します。以下、将軍家（幕府）との連絡にあたった内藤家の留守居役を中心に、幕府と内藤家との緊迫したやりとりを再現します。

【各回の講義予定】
第1回 2014/ 7/15(火) 18世紀前半の江戸の武家事情 ― 5代綱吉公から8代吉宗公まで
第2回 2014/ 7/22(火) 300年前の午年に起こった絵島事件について（概要）
第3回 2014/ 7/29(火) 譜代大名の御家事情と信濃高遠城主内藤家
第4回 2014/ 8/ 5(火) 絵島（江島）を預かったときの内藤家と将軍家（幕府）とのやりとり
第5回 2014/ 8/19(火) 幕府の指示で絵島を高遠に護送することについてのやりとり
第6回 2014/ 8/26(火) 絵島恩赦はなぜなかったのか? ― 吉宗公時代のエピソードなど
第7回 2014/ 9/ 2(火) 後年、絵島死去にともなう内藤家と将軍家（幕府）とのやりとり

名前	菅野 俊輔
肩書き	江戸文化研究家
プロフィール	江戸文化研究家として講演、テレビ・ラジオ出演、時代考証、著述など幅広く活動中。著書『図説 世界を驚かせた頭のいい江戸のエコ生活』『古地図と名所図会でたどる江戸の落語』(青春出版社)、編著『図解 江戸の旅は道中を知るとこんなに面白い!』(青春出版社)『書いておぼえる江戸のくずし字いろは入門』(柏書房)等。