大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・世界宗教・普遍宗教の埒外に位置する宗教、すなわち民族宗教・地域宗教を、神話と伝承から読み解きます。
・ほぼ世界全体を網羅し、神話や宗教における固有性と普遍性を考察します。
・現時点で滅亡の危機にある宗教、すでに滅亡してしまった宗教も、考察の対象とします。

【講義概要】
世界の宗教を理解するためには、キリスト教・イスラム教・仏教のような世界宗教・普遍宗教を考察の対象とするだけでは全く不十分で、世界各地に根付く民族宗教・地域宗教も考察の対象としなければなりません。ただしこれらの宗教は世界宗教・普遍宗教のような確立した教義や組織をもたないので、神話や伝承に頼る傾向があります。そこで本講座では、神話や伝承を考察することで、人々の精神世界を解明します。また世界宗教・普遍宗教であっても人々の信仰を獲得するには、難しい教義は役立たず、親しみやすい神話や伝承を活用してきた歴史があります。典型例として、キリスト教におけるマリア信仰、天使と悪魔なども論じます。

【各回の講義予定】
第1回 2023/ 9/27(水) キリスト教関連の神話・伝承(1)聖母マリアと聖人たち
第2回 2023/10/ 4(水) キリスト教関連の神話・伝承(2)天使と悪魔と魔女裁判
第3回 2023/10/18(水) ギリシア神話
第4回 2023/10/25(水) 北欧神話
第5回 2023/11/ 1(水) 中国の道教
第6回 2023/11/ 8(水) チベットのポン教
第7回 2023/11/15(水) 中南米の神話と宗教
第8回 2023/11/22(水) アフリカの神話と宗教
第9回 2023/11/29(水) 修験道の世界
第10回 2023/12/ 6(水) アイヌの神話と宗教

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	正木 晃
肩書き	宗教学者
プロフィール	1953年、神奈川県小田原市生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。専門は宗教学(日本仏教・チベット仏教)。文献研究に留まらず、現地調査を実施しチベット・ヒマラヤ地域の調査は20回に及ぶ。高度でありながら誰でも理解できる仏教学を志向。著作は『「ほとけ」論』『現代日本語訳 法華経』など多数。