大学公開講座のセカンドアカデミー

【講義概要】
本講座は、今年度春学期の「トッド理論で読み取る世界近現代史」を引き継ぐものである。春学期は、西暦1500年以来の近現代史を対象としたが、秋は、トッドの最近著『家族システムの起源』(2011年)ならびに”Où en sommes-nous ?” (2017年、「人類史の素描」本邦未訳)に主に依拠しつつ、新石器革命以来の家族システムの変遷から始めて、ドナルド・トランプの登場する今日の状況に至る、人類史の展開を辿ろうとするものである。余裕があれば、ハンチントンやウォーラステイン等、関連する著作にも触れたい。基本的には、春学期に受講された方が引き続き受講されることを想定しており、春学期に積み残しがあれば、まずそれを取り上げることになるので、現時点でお示しするシラバスとは異同が生じることを、ご了承いただきたい。
現代世界の諸相・諸問題が、いかに原初からの人類史の流れの帰結としてあるのか、意外な発見に出会うことになるだろう。

【各回の講義予定】
第1回 2019/10/ 3(木) 家族システムの変遷　その概要
第2回 2019/10/10(木) 原初的核家族から共同体家族へ
第3回 2019/10/17(木) 中国、ユーラシア中央部、日本、東南アジア
第4回 2019/10/24(木) インド亜大陸、古代オリエント、中東
第5回 2019/10/31(木) ギリシャ、ローマ、中世西および中央ヨーロッパ、ロシア
第6回 2019/11/ 7(木) ホモ・サピエンス、新石器革命
第7回 2019/11/14(木) ユーラシア以外、特にサハラ以南のアフリカ
第8回 2019/11/21(木) ユダヤ教と初期キリスト教
第9回 2019/11/28(木) 民主主義の歴史と高等教育による不平等の拡大
第10回 2019/12/ 5(木) トランプを巡って、他

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	石崎 晴己
肩書き	青山学院大学名誉教授
プロフィール	1940年生まれ。1969年早稲田大学大学院文学研究科仏文専攻単位取得退学。専攻はフランス文学・思想。編著書に『世界像革命』『21世紀の知識人』『トッド 自身を語る』等。訳書にサルトルの著作とサルトル関係、カレール=ダンコース、P.ブルデュー、エマニュエル・トッド等多数。