大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・（短編）小説に使用される技巧や主題について具体的に知る。
・テクストの隅々まで読み込む精読という作業の奥深さを知る。

【講義概要】
ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロは、『日の名残り』や『わたしを離さないで』などに代表されるように、長編小説の名手です。しかしながら、数少ない短編小説においても、その文才はいかんなく発揮されています。本講座では、日本語に翻訳されたイシグロの短編小説を、「信頼できない語り手」の手法、「記憶」の主題などの観点から精読します。また、長編小説との関連を探りつつ、イシグロの小説世界の深い理解を目指します。

【各回の講義予定】
第1回 2019/ 2/ 5(火) 「ある家族の夕餉」（抜粋）
第2回 2019/ 2/12(火) 「戦争のすんだ夏」（抜粋）
第3回 2019/ 2/19(火) 「日の暮れた村」（抜粋）
第4回 2019/ 2/26(火) 「夜想曲集―音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」（抜粋）

【ご受講に際して】
◆参考図書の一読を推奨します。

【テキスト・参考図書】
参考図書
『短篇コレクションII』（河出書房新社）（ISBN:978-4309709703）
『しみじみ読むイギリス・アイルランド文学』（松柏社）（ISBN:978-4775401378）
『夜想曲集―音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』（早川書房）（ISBN:978-4151200632）

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	山口 和彦
肩書き	上智大学准教授
プロフィール	1971年山梨県生まれ。上智大学文学部英文科卒。博士(比較文学・ペンシルヴァニア州立大学)。専門分野は、アメリカ文学、比較文学。共編著に『アメリカ文学入門』(三修社)、『アメリカン・ロマンスの系譜形成』(金星堂)、共著に『交錯する映画』(ミネルヴァ書房)などがある。