大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
現代ヨーロッパは、いかなる出来事や思想を背景にして「いま」に至っているのか。「現代」の画期となった第一次世界大戦以降の時期を対象に、友好/敵対、協力/抵抗、統合/分裂を繰り返してきたヨーロッパ世界について、その歴史的な理解を深めることをめざす。

【講義概要】
「現代」の幕開けを告げた第一次世界大戦の開始から100年が過ぎた。本講義では、「主役」として二度の大きな戦争をたたかい、そして、いわば「脇役」として冷戦に関わりながら、その復権をめざしてきたヨーロッパが、いかにして現在のような統合に至っているのかという問題について学ぶ。とくに、19世紀において近代国民国家の模範としてヨーロッパを牽引してきたフランスに焦点を当て、この国が歩んできた100年におよぶ「現代」を概観しながら、そこから見えてくるヨーロッパ世界の政治的・経済的・社会的変容について考えたい。

【各回の講義予定】
第1回 2016/ 4/ 8(金) ガイダンス:本講義の概要と目的
第2回 2016/ 4/15(金) 19世紀ヨーロッパとフランス(1)
第3回 2016/ 4/22(金) 19世紀ヨーロッパとフランス(2)
第4回 2016/ 5/ 6(金) フランスからみた第一次世界大戦(1)
第5回 2016/ 5/13(金) フランスからみた第一次世界大戦(2)
第6回 2016/ 5/20(金) フランスからみた第一次世界大戦(3)
第7回 2016/ 5/27(金) フランスからみた第一次世界大戦(4)
第8回 2016/ 6/ 3(金) 両大戦間期ヨーロッパとフランス(1)
第9回 2016/ 6/10(金) 両大戦間期ヨーロッパとフランス(2)
第10回 2016/ 6/17(金) 両大戦間期ヨーロッパとフランス(3)
第11回 2016/ 9/30(金) フランスからみた第二次世界大戦(1)
第12回 2016/10/ 7(金) フランスからみた第二次世界大戦(2)
第13回 2016/10/14(金) フランスからみた第二次世界大戦(3)
第14回 2016/10/21(金) 冷戦のなかのフランス(1)
第15回 2016/10/28(金) 冷戦のなかのフランス(2)
第16回 2016/11/11(金) 冷戦のなかのフランス(3)
第17回 2016/11/18(金) ヨーロッパ統合のなかのフランス(1)
第18回 2016/11/25(金) ヨーロッパ統合のなかのフランス(2)
第19回 2016/12/ 2(金) ヨーロッパ統合のなかのフランス(3)
第20回 2016/12/ 9(金) まとめ:フランスからみた現代ヨーロッパ世界

【ご受講に際して】
◆講義内容は基本的に2015年度と同じですが、前年度には十分に扱えなかったテーマにも目を配って解説したいと思います。

名前	南 祐三
肩書き	早稲田大学講師
プロフィール	1979年大阪生まれ。2012年～2014年度、早稲田大学文学学術院助手(西洋史)を務めたのち、現在は早稲田大学のほか、東京学芸大学や聖学院大学でも講師を務める。2015年2月には、早稲田大学にて歴史学の博士号を取得。主著に『ナチス・ドイツとフランス右翼』(彩流社、2015年)がある。