大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
宗教改革からフランス革命までの近世のヨーロッパの歴史を概観しながら「近代ヨーロッパの原型」が形作られる過程について理解を深めることが、講義の狙いです。近世のヨーロッパ諸国の歴史的歩みを、政治・外交・宗教・文化・経済・流通など多様な角度から論じます。

【講義概要】
春学期には、「・宗教改革とローマ・カトリックの対抗宗教改革」「・大航海時代のヨーロッパと外部世界との邂逅」をテーマに、16 世紀～17 世紀前半にヨーロッパで生じた《宗教と政治をめぐる変動》と《アメリカやアジアへの進出の動き》について考察します。秋学期には、「・絶対王政期の国家形成と宮廷文化」「・啓蒙思想の普及とフランス革命」をテーマに、17 世紀後半～19 世紀初頭のヨーロッパ諸国における《政治と文化の変容》について考察します。

【各回の講義予定】
第1回 2016/ 4/11(月) ルターとドイツの宗教改革
第2回 2016/ 4/18(月) 宗教改革の国際的拡大――スイス、フランス、イギリス、オランダ、北欧
第3回 2016/ 4/25(月) ローマ・カトリックの対抗宗教改革と世界各地での宣教活動
第4回 2016/ 5/ 9(月) 大陸ヨーロッパの宗教戦争 ―― フランスのユグノー戦争、ドイツの三十年戦争
第5回 2016/ 5/16(月) 16～17世紀イギリスの政治と宗教 ―― 女王エリザベスの統治期から内乱期へ
第6回 2016/ 5/23(月) 宗教改革と民衆文化
第7回 2016/ 5/30(月) 大航海時代の始まりとヨーロッパ世界の膨張 ―― アメリカとアジアへ
第8回 2016/ 6/ 6(月) ポルトガルとスペインによる「世界」の分割と植民地政策
第9回 2016/ 6/13(月) オスマン帝国の拡大と東欧世界の変動
第10回 2016/ 6/20(月) 東インド会社とヨーロッパ諸国の海外政策 ―― イギリス、オランダ、フランスの植民地経営
第11回 2016/10/ 3(月) 絶対王政の確立(1) ―― フランス
第12回 2016/10/10(月) 絶対王政の確立(2) ―― プロイセンとオーストリア
第13回 2016/10/17(月) ロシアの台頭とポーランド分割
第14回 2016/10/24(月) 絶対王政期の宮廷文化 ―― バロックからロココへ
第15回 2016/10/31(月) 啓蒙思想の普及と18世紀ヨーロッパの市民文化
第16回 2016/11/ 7(月) 啓蒙専制君主たちの近代化政策 ―― プロイセン、オーストリア、ロシア
第17回 2016/11/14(月) フランス革命の始まり
第18回 2016/11/21(月) 対仏大同盟の成立とフランス革命の推移
第19回 2016/11/28(月) フランス革命の終焉とナポレオン
第20回 2016/12/ 5(月) ナポレオン戦争とヨーロッパ諸国のナショナリズム

【ご受講に際して】
◆講義内容は、2015年度とほぼ同内容です。

【テキスト・参考図書】
参考図書
『もういちど読む山川世界史』（山川出版社）（ISBN:4634640317）
『詳説世界史研究』（山川出版社）（ISBN:4634030276）

名前	蝶野 立彦
肩書き	早稲田大学講師
プロフィール	早稲田大学第一文学部卒。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程(西洋史専攻)単位取得満期退学。博士(文学)。専門分野は、宗教改革期・近世ドイツ史、ヨーロッパ宗教史。著書に、『16世紀ドイツにおける宗教紛争と言論統制』(彩流社)、『中近世ヨーロッパの宗教と政治』(共著、ミネルヴァ書房)などがある。