大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
江戸文化が花開くと大人の読み物の全盛期を迎える。その中でも一般庶民(江戸っ子)に最も支持されたのが草双紙(青本・黄表紙・合巻)であった。その黄表紙を中心に実際に読み解いてゆき、江戸庶民の生活と文化を探る。

【講義概要】
黄表紙は古文書などと異なり、読むのにそれほど難しくはない。しかし現在の落語に通じる笑いがたくさん盛り込まれている等、江戸の文化や風俗、吉原遊び等を知らないと、本当の面白さを味わえない。江戸庶民の熱烈な支持を受けた江戸の大衆文学の世界を、ときの政治や経済の変遷をにらみながら読み解いていく。江戸へタイムトリップして楽しもう!

【主な講義内容】
享保の改革・田沼意次時代・寛政の改革と黄表紙、吉原と黄表紙、江戸っ子と黄表紙、敵討物黄表紙 等

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/14(火) 江戸の文化は享保の改革で100万都市になって成長
第2回 2015/ 4/21(火) 『金々先生栄華夢』を読み解く
第3回 2015/ 4/28(火) 続々と登場する黄表紙
第4回 2015/ 5/12(火) 黄表紙・吉原・江戸っ子を考える
第5回 2015/ 5/19(火) 田沼意次時代と寛政の改革が黄表紙に与えた影響
第6回 2015/ 5/26(火) 寛政の改革と黄表紙(風刺漫画として)
第7回 2015/ 6/ 2(火) 黄表紙の読者拡大と作風転換
第8回 2015/ 6/ 9(火) 敵討物黄表紙の代表作を読む

名前	棚橋 正博
肩書き	早稲田大学講師、元帝京大学教授
プロフィール	1947年秋田生まれ。早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程終了。博士(文学、早稲田大学)。専門分野は、日本近世文学。著書に、『江戸のマンガFAX』(小学館)、『江戸の道楽』(講談社)、『山東京伝の黄表紙を読む～江戸の経済と社会風俗から』(ぺりかん社)などがある。