講座詳細情報
申し込み締切日:2015-03-31 / 世界史:宗教・哲学:その他教養 / 学内講座コード:110508
古代形而上学への導き その発掘とメタモルフォーゼに向けて
- 開催日
- 4月 7日(火)~ 6月16日(火)
- 講座回数
- 10回
- 時間
- 10:40~12:10
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 8,000円
- 受講料
- 23,652円
- 定員
- 30
- その他
- ビジター価格 27,216円
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【目標】
人間理性や言語の限界を意識し、それを超えるものを許容する思索、啓示、神秘体験を排除しない立場に身を置いて、地中海古代・中世哲学の知られざる素材・逸材から古典的形而上学のありうべき姿を各自思い描けるようヒントを得ること。
【講義概要】
魂の発現形態よりむしろ、その構造・本質そのものに興味を抱き、魂と絶対者の触れあう地点を求める姿勢は今日に至るまで終始一貫変わらない。切り込む主要テーマは、神の超越性をめぐるものである。哲学体系の頂点には「存在」「一者」「語りえぬもの」という名の絶対者が措定されるが、その名が最も適切に神の超越性を表現しうるのかという問いは、「神名論」と呼ばれるキリスト教、イスラーム、ユダヤ教において喧しく論じられる問題系へと接続する。
【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/ 7(火) イスラーム、ユダヤ哲学まで拡張された古代・中世哲学の構想
第2回 2015/ 4/14(火) 光の比喩か光の形而上学か。神秘体験――シリアのコーカブの丘(パウロ)、シナイ山(モーセ)、タボル山、ヒラー山(ムハンマド)――に根差す哲学の構築
第3回 2015/ 4/21(火) 擬ディオニュシオスとパリの哲学散歩――モン・マルトル、思想の開花としてのサン・ドニ修道院聖堂のゴシック建築
第4回 2015/ 4/28(火) 啓示哲学の可能性――『カルデア神託』、『テュービンゲン神智学』、『旧・新約聖書』、『クルアーン』――
第5回 2015/ 5/12(火) イアンブリコス以前以後――通称『エジプト人・カルデア人・アッシリア人の密儀』を中心に
第6回 2015/ 5/19(火) 闇・悪はどこから――物質・意志・原罪・偶然――。神の意志と必然的発出の交差。
第7回 2015/ 5/26(火) 鍵を握る、トリノの燃えた『パルメニデス註解』――存在・生命・知性の三つ組から三位一体論まで――
第8回 2015/ 6/ 2(火) 体系といえば、プロクロスの『神学綱要』――されど、乾物を生ものに戻す――
第9回 2015/ 6/ 9(火) プラトンの学園アカデメイア最後の燃焼ダマスキオス――「語りえぬもの」への執念の肉薄――
第10回 2015/ 6/16(火) アラビア哲学への展開――イブン・スィーナーの空中人間の「我あり」、イブン・アラビーの完全人間の「存在が花する」「存在が鳥する」――
人間理性や言語の限界を意識し、それを超えるものを許容する思索、啓示、神秘体験を排除しない立場に身を置いて、地中海古代・中世哲学の知られざる素材・逸材から古典的形而上学のありうべき姿を各自思い描けるようヒントを得ること。
【講義概要】
魂の発現形態よりむしろ、その構造・本質そのものに興味を抱き、魂と絶対者の触れあう地点を求める姿勢は今日に至るまで終始一貫変わらない。切り込む主要テーマは、神の超越性をめぐるものである。哲学体系の頂点には「存在」「一者」「語りえぬもの」という名の絶対者が措定されるが、その名が最も適切に神の超越性を表現しうるのかという問いは、「神名論」と呼ばれるキリスト教、イスラーム、ユダヤ教において喧しく論じられる問題系へと接続する。
【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/ 7(火) イスラーム、ユダヤ哲学まで拡張された古代・中世哲学の構想
第2回 2015/ 4/14(火) 光の比喩か光の形而上学か。神秘体験――シリアのコーカブの丘(パウロ)、シナイ山(モーセ)、タボル山、ヒラー山(ムハンマド)――に根差す哲学の構築
第3回 2015/ 4/21(火) 擬ディオニュシオスとパリの哲学散歩――モン・マルトル、思想の開花としてのサン・ドニ修道院聖堂のゴシック建築
第4回 2015/ 4/28(火) 啓示哲学の可能性――『カルデア神託』、『テュービンゲン神智学』、『旧・新約聖書』、『クルアーン』――
第5回 2015/ 5/12(火) イアンブリコス以前以後――通称『エジプト人・カルデア人・アッシリア人の密儀』を中心に
第6回 2015/ 5/19(火) 闇・悪はどこから――物質・意志・原罪・偶然――。神の意志と必然的発出の交差。
第7回 2015/ 5/26(火) 鍵を握る、トリノの燃えた『パルメニデス註解』――存在・生命・知性の三つ組から三位一体論まで――
第8回 2015/ 6/ 2(火) 体系といえば、プロクロスの『神学綱要』――されど、乾物を生ものに戻す――
第9回 2015/ 6/ 9(火) プラトンの学園アカデメイア最後の燃焼ダマスキオス――「語りえぬもの」への執念の肉薄――
第10回 2015/ 6/16(火) アラビア哲学への展開――イブン・スィーナーの空中人間の「我あり」、イブン・アラビーの完全人間の「存在が花する」「存在が鳥する」――
講師陣
名前 | 堀江 聡 |
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肩書き | 元ピサ大学客員教授、東京大学講師 |
プロフィール | 1958年東京生れ。これまで東大、京大、上智大、国際基督教大、東京女子大に出講。西洋古代・中世・イスラームの新プラトン主義専攻。著書に『新プラトン主義を学ぶ人のために』(2014、世界思想社、共編著)、「イスラーム哲学とキリスト教中世」『第I巻 神秘哲学』(2013年、岩波書店、共著)などがある。 |