大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
政治哲学の古典を読みながら、政治の基本概念について理解し、現代の政治的課題について考えるための視座を得ることを目標とします。

【講義概要】
今期は、近代初めの西洋政治哲学の古典を取り上げ、その読解を通じて、いまなお私たちの政治のあり方を規定しているパラダイムを抽出します。まず、マキアヴェッリ『君主論』の読解を通じて、「政治とは何か」について考え、次に、ホッブズ『リヴァイアサン』に従って、「なぜ政治的権威は必要とされるか」についての思考実験を辿り、最後にルソーの『社会契約論』の中に、権力と自由の解決困難な問題を読み取ります。

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 2/17(火) 政治とは何か:
マキアヴェッリ『君主論』と政治観の近代的転換
第2回 2015/ 2/24(火) 政治的権威はなぜ必要とされるか:
ホッブズ『リヴァイアサン』の思考実験
第3回 2015/ 3/ 3(火) 主権国家と正統性:
ホッブズ『リヴァイアサン』と社会契約説
第4回 2015/ 3/10(火) 政治の逆説:ルソー『社会契約論』における自由と権力

【テキスト・参考図書】
参考図書
『君主論』（岩波文庫）（900円）（ISBN:978-4003400319）
『リヴァイアサン（一）』（岩波文庫）（940円）（ISBN:978-4003400418）
『リヴァイアサン（二）』（岩波文庫）（1，040円）（ISBN:978-4003400425）
『人間不平等起原論・社会契約論 （中公クラシックス）』（中央公論新社）（1，750円）（ISBN:978-4121600790）

名前	佐藤 正志
肩書き	早稲田大学教授
プロフィール	1948年広島生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、同大学院政治学研究科博士課程単位取得満期退学。専門分野は、西洋政治思想史。著書に『政治思想のパラダイム』(新評論)、『ホッブズ リヴァイアサン』(共著、有斐閣)、『政治概念のコンテクスト』(共編著、早稲田大学出版部)、『啓蒙と政治』(編著、早稲田大学出版部)などがある。