大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
壁画というと、湿度の高いわが国ではあまり馴染みがありませんが、イタリアではポンペイ以来の長い伝統があります。今回はルネサンス期の著名な壁画を中心に、技法を紹介しながら、そこにこめられたメッセージを読み解きます。

【講義概要】
まずアッシージのサン・フランチェスコ聖堂の壁画を取り上げてフレスコ画技法の解説をし、その後14世紀のジョットやシエナ派の作品を鑑賞します。遠近法が発明された15世紀からの新しい展開についてはマザッチョからピエロ・デッラ・フランチェスカまでの作品で検証しましょう。最後はミラノでレオナルド・ダ・ヴィンチ、ローマではミケランジェロ、ラファエッロのよく知られた作品を取り上げ、技法とメッセージについて解説します。

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 1/19(月) 14世紀イタリアの壁画：ジョット
第2回 2015/ 2/ 2(月) 14世紀イタリアの壁画：シモーネ・マルティーニとアンブロージョ・ロレンツェッティ
第3回 2015/ 2/ 9(月) 15世紀フィレンツェの壁画：マザッチョ、ウチェッロ、カスターニョ
第4回 2015/ 2/16(月) ピエロ・デッラ・フランチェスカの壁画
第5回 2015/ 2/23(月) 15世紀宮廷の壁画：ゴッツォリ、マンテーニャ、コッサ他
第6回 2015/ 3/ 2(月) レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」とミケランジェロ「システィーナ礼拝堂天井画」
第7回 2015/ 3/ 9(月) ラファエッロの壁画：ヴァティカンの諸間

名前	諸川 春樹
肩書き	多摩美術大学教授
プロフィール	東京大学大学院人文科学研究科博士後期課程満期修了。著書『西洋美術の主題物語』(美術出版社)『西洋絵画史入門』(美術出版社)『西洋美術館』(小学館)、訳書:レーヴィン『ピエロ・デッラ・フランチェスカ』(岩波書店)バーク『時代の目撃者』(中央公論美術出版)クルシンスキー『モディリアニ』(岩波書店)他。