大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
他者の些細な日常をとおして、私たちの日常を支える「当たり前」を知り、その成り立ちについて学びながら、その彼岸にある人間という存在について考えるための複数の視点を身につけていきます。

【講義概要】
「当たり前を疑え」―このようなフレーズはみなさんも耳にしたことがあるでしょう。当たり前を疑うことはとても重要です。しかし、私たち文化人類学者はさらに突っ込んでこう考えます―「私たちは何が『当たり前』かにそもそも気づくことができない」。
この講座では、「文化」「自然」「大人」といったとても身近な概念や、「結婚」「成人式」「贈り物」など、日常生活に「当たり前」に見られる現象を、異文化のそれらと比較しながら分析し、私たちを支える「当たり前」の構造について学んでゆきます。

【各回の講義予定】
第1回 2014/ 4/10(木) 文化とは（1）-「ボケ」と「ツッコミ」を海外の人に説明しよう
第2回 2014/ 4/17(木) 文化とは（2）-植民地主義から文化人類学が生まれた深いわけ
第3回 2014/ 4/24(木) 自然（1）-「自然」のないスワヒリ語
第4回 2014/ 5/ 8(木) 自然（2）-エコマークから見える私たちの人間観
第5回 2014/ 5/15(木) 血縁（1）-幽霊と結婚するヌアーの人々
第6回 2014/ 5/22(木) 血縁（2）-血のつながりと愛情の不思議な関係
第7回 2014/ 5/29(木) 大人と子ども（1）-あなたが大人になった日のこと
第8回 2014/ 6/ 5(木) 大人と子ども（2）-子どもは大人に成長するとは限らない
第9回 2014/ 6/12(木) 交換（1）-私たちはなぜお酒をつぎ合うのか?
第10回 2014/ 6/19(木) 交換（2）-貨幣交換と物々交換、その決定的な違いを考える

【テキスト・参考図書】
参考図書
『人類学のコモンセンス』（学術図書出版社）（2，000円）（ISBN:4873614325）
『文化人類学[カレッジ版] 第3版』（医学書院）（2，100円）（ISBN:4260013173）

名前	磯野 真穂
肩書き	早稲田大学助教
プロフィール	－