大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
ギリシャ・ローマ、西洋古代異教世界の思想を概観する。ホメロスに明らかな古代人の通念を土台に、古典古代の代表的な文人と思想家の著作を通じて、彼らの世界観とその変遷を(年間を通してローマ帝国の黄昏まで)見ていく。

【講義概要】
西洋古典古代文明は、前8世紀から1千年にわたり地中海世界に栄えた後衰退し、キリスト教の浸透により終焉を迎えた。だがその文化と制度、芸術と学問は、以後の西洋文明の真の根幹である。本講座では彼らの人生観、倫理思想を中心に扱うが、狭義の哲学に偏ることなく古代の文人の思想を歴史的に紹介し、その変化を考察する。通年で盛期ローマ帝国まで論じる予定だが、春学期はギリシャの古典古代、アリストテレスまでを扱う。

【各回の講義予定】
第1回 2014/ 4/11(金) 西洋古典古代世界とは何か
第2回 2014/ 4/18(金) ホメロス:古代異教倫理の根幹としての英雄共同体の掟
第3回 2014/ 4/25(金) ヘシオドスとアルカイック期:弱者の正義の要求と宗教
第4回 2014/ 5/ 9(金) 古典期アテナイ文化、合理主義と啓蒙精神:歴史家とソフィスト
第5回 2014/ 5/16(金) ギリシャ悲劇:3大悲劇詩人における文化の頂点と伝統の変質
第6回 2014/ 5/23(金) ソクラテス:よき生の問い、相対主義との対決と言語における探求
第7回 2014/ 5/30(金) プラトン1:正義と真理への恋
第8回 2014/ 6/ 6(金) プラトン2:魂の調和と理想国制
第9回 2014/ 6/13(金) アリストテレス1:学の体系化、行為と目的
第10回 2014/ 6/20(金) アリストテレス2:全人的徳の涵養と共同体倫理

名前	兼利 琢也
肩書き	早稲田大学講師
プロフィール	－