大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
奈良美術 (飛鳥・白鳳・天平時代の美術)は日本美術の古典です。この講座では奈良時代の仏像・仏画・工芸品の数々をスライドで鑑賞し、関係史料 (銘文や文献)を読み解くことで、その美しさと意味に迫ります。

【講義概要】
1999年に始まった私の奈良美術の講座も昨年度で2クール目が終了し、飛鳥時代からの再スタートとなります。今年度は飛鳥寺と法隆寺の仏像・工芸品を中心に、日本の仏教文化の黎明期の美術を、作品と文献の両面から検討していくことにしましょう。はじめて受講される方のために基礎知識や時代背景を随時確認しつつ、新しい研究の成果も紹介していこうと思います。なお、従来通り、秋学期には1コマを使って2014年度「正倉院展」出陳品の解説をいたします。

【各回の講義予定】
第1回 2014/ 4/ 7(月) ガイダンス （1年間の講義予定）、仏教の伝来
第2回 2014/ 4/14(月) 飛鳥寺創建前夜～鹿深臣弥勒石像、大野丘の仏塔
第3回 2014/ 4/21(月) 飛鳥寺1～飛鳥寺の成立、『元興寺縁起』の検討
第4回 2014/ 4/28(月) 飛鳥寺2～釈迦如来像 （飛鳥大仏）
第5回 2014/ 5/12(月) 法隆寺1～法隆寺の成立と金堂薬師如来像光背銘
第6回 2014/ 5/19(月) 法隆寺2～法隆寺伽藍と金堂釈迦三尊像
第7回 2014/ 5/26(月) 法隆寺3～金堂釈迦三尊像光背銘を読む
第8回 2014/ 6/ 2(月) 法隆寺4～金堂釈迦三尊像光背銘をめぐる諸問題
第9回 2014/ 6/ 9(月) 法隆寺5～止利式仏像の諸作例
第10回 2014/ 6/16(月) 法隆寺6～金堂四天王像
第11回 2014/ 9/29(月) 正倉院宝物の世界～2014年度「正倉院展」出陳品から
第12回 2014/10/ 6(月) 仏像の鑑賞と美術史学1～平成・昭和の仏像「鑑賞」本 （法隆寺の仏像を中心に）
第13回 2014/10/13(月) 法隆寺7～夢殿救世観音像、フェノロサ・岡倉天心らによる秘仏開扉
第14回 2014/10/20(月) 法隆寺8～史料にみる救世観音像
第15回 2014/10/27(月) 仏像の鑑賞と美術史学2～梅原猛氏の救世観音像観1
第16回 2014/11/10(月) 仏像の鑑賞と美術史学3～梅原猛氏の救世観音像観2
第17回 2014/11/17(月) 法隆寺9～止利様式南朝起源論、高校日本史教科書の記述
第18回 2014/12/ 1(月) 法隆寺10～宝珠捧持菩薩像の系譜
第19回 2014/12/ 8(月) 法隆寺11～玉虫厨子1
第20回 2014/12/15(月) 法隆寺12～玉虫厨子2

【ご受講に際して】
※火曜日の「奈良美術を知る B」と同内容の講座です。

名前	片岡 直樹
肩書き	新潟産業大学教授
プロフィール	－