講座詳細情報
申し込み締切日:2020-12-09 / その他教養:その他趣味:その他実用 / 学内講座コード:”2030Z107
【オンライン講座】数学の歴史 非ユークリッド幾何の誕生と発展
主催:東京都立大学オープンユニバーシティ[東京都立大学 飯田橋キャンパス(東京都) / 東京都立大学 南大沢キャンパス(東京都) / 東京都立大学 荒川キャンパス(東京都) / 東京都立大学 日野キャンパス(東京都) / 東京都立大学 秋葉原サテライトキャンパス(東京都) / 東京都立大学 その他() / 東京都立大学 オンライン講座(東京都)]
問合せ先:
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東京都公立大学法人 東京都立大学
東京都立大学オープンユニバーシティ
TEL: 03-3288-1050
FAX: 03-3264-1863
ou-kouza@jmj.tmu.ac.jp
https://www.ou.tmu.ac.jp/web/
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋3-5-1東京区政会館3階
- 開催日
- 12月19日(土)
- 講座回数
- 1回
- 時間
- 12:30~14:30
- 講座区分
- 1回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 1,000円
- 定員
- 25
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
現代数学の基本である公理主義数学を初めて体系的にまとめたのは、古代ギリシアの数学者エウクレイデス(ユークリッド)の著した原論(ストイケイア)です。ストイケイアの第1-6巻で扱っているのが初等平面幾何です。そこでは23個の定義と5個の公準(今で言うところの公理)のみを基礎におき、厳密な論証だけを使って平面幾何の様々な定理や性質を紡ぎ出しています。これが現代のヨーロッパ数学の原型を創ったと言えます。しかし、5番目の公準(平行線公理)は、他の公準ほど自明ではなく、第1-4公準から導き出される定理ではないかと、長い間疑われて来ました。実際エウクレイデス自身もそう考えていたようです。
本講義の主要なテーマは、非ユークリッド幾何の誕生と発展です。平行線公理を他の公準から証明するという努力は19世紀まで続けられますが、すべて無駄に終わりました。19世紀初頭、遂にロシアのロバチェフスキーとハンガリーのボヤイは平行線公理をみたさない幾何、すなわち非ユークリッド幾何学を発見しました。近代数学の王といえるガウスは彼らより早く非ユークリッド幾何学の存在を認識していましたが、その結果は発表しませんでした。講義の前半では、ここに至るまでの経緯について説明します。彼らの生み出した非ユークリッド幾何学は、現在では双曲幾何とよばれるものです。講義の後半では双曲幾何の発展について解説します。双曲幾何は平行線公理の独立を証明するために作られた人工的な幾何であり、それ以上のものではないと考えられていました。しかし、20世紀後半突如として出現したサーストンは、双曲幾何が2次元、3次元の幾何学や関数論において重要な役割をはたすことを明らかにしました。さらにグロモフよって、双曲幾何から「双曲性」が抽出され、現在ではそれが数学の多方面で応用されています。
※高校生の方はこちらの専用申込ページよりお申し込みください。
【講座スケジュール】
第1回 12-19 12:30~14:30
現代数学の基本である公理主義数学を初めて体系的にまとめたのは、古代ギリシアの数学者エウクレイデス(ユークリッド)の著した原論(ストイケイア)です。ストイケイアの第1-6巻で扱っているのが初等平面幾何です。そこでは23個の定義と5個の公準(今で言うところの公理)のみを基礎におき、厳密な論証だけを使って平面幾何の様々な定理や性質を紡ぎ出しています。これが現代のヨーロッパ数学の原型を創ったと言えます。しかし、5番目の公準(平行線公理)は、他の公準ほど自明ではなく、第1-4公準から導き出される定理ではないかと、長い間疑われて来ました。実際エウクレイデス自身もそう考えていたようです。
本講義の主要なテーマは、非ユークリッド幾何の誕生と発展です。平行線公理を他の公準から証明するという努力は19世紀まで続けられますが、すべて無駄に終わりました。19世紀初頭、遂にロシアのロバチェフスキーとハンガリーのボヤイは平行線公理をみたさない幾何、すなわち非ユークリッド幾何学を発見しました。近代数学の王といえるガウスは彼らより早く非ユークリッド幾何学の存在を認識していましたが、その結果は発表しませんでした。講義の前半では、ここに至るまでの経緯について説明します。彼らの生み出した非ユークリッド幾何学は、現在では双曲幾何とよばれるものです。講義の後半では双曲幾何の発展について解説します。双曲幾何は平行線公理の独立を証明するために作られた人工的な幾何であり、それ以上のものではないと考えられていました。しかし、20世紀後半突如として出現したサーストンは、双曲幾何が2次元、3次元の幾何学や関数論において重要な役割をはたすことを明らかにしました。さらにグロモフよって、双曲幾何から「双曲性」が抽出され、現在ではそれが数学の多方面で応用されています。
※高校生の方はこちらの専用申込ページよりお申し込みください。
【講座スケジュール】
第1回 12-19 12:30~14:30
備考
プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただくよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。
尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
単位数:0単位
尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
単位数:0単位
講師陣
名前 | 相馬 輝彦 |
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肩書き | 東京都立大学教授 理学部 数理科学科 |
プロフィール | 東京都立大学理学部教授。1955年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了、理学博士。 専門は位相幾何学。主要な研究テーマは3次元多様体の双曲構造、力学系。2016年度日本数学会幾何学賞受賞、受賞題目「3次元多様体論に関する一連の研究業績」。 |