大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・子どもの心的世界が不思議と感動に満ちあふれていることを具体的に知る。
・子どもの心的世界を知ることが人間一般の理解にもつながることを知る。
・表象の発達心理学に裏付けられた子育てのあり方を学ぶ。

【講義概要】
子どもは3，4歳児にもなれば大人と日常的な会話が可能になるので、子どもが大人と違うといっても、ただ経験不足、知識不足、常識知らずなだけであると思いがちです。しかし、子どものものの見方・考え方は根本的に違っています。たとえば、（弟のいる姉に対して）「いずれは弟に身長を追い越されるよ」と、おばあちゃんに言われて、姉は「やったぁ、これで妹になれる！」という9歳児のつぶやきから、子どもの神秘的な時間表象を垣間見ることができます。この講義では、大人と子どもの根本的違いは表象の捉え方にあるという観点から、表象機能の発達を具体的な事例に即しながら紹介し、幼児期・児童期の心を理解することを目指します。

【各回の講義予定】
第1回 2023/ 4/ 7(金) 表象とはなにか
第2回 2023/ 4/14(金) イメージ・映像の理解
第3回 2023/ 4/21(金) 子どもの実在論
第4回 2023/ 4/28(金) 子どものアニミズム
第5回 2023/ 5/12(金) 心の理論と表象の発達

【ご受講に際して】
◆受講には特に予備知識を必要としません。子どもの内面的世界にご関心のある方なら、どなたでもその不思議な世界に興味を持っていただけるかと思います。
◆幼稚園児・保育園児や小学生のお子さんやお孫さんがいらっしゃる方、あるいは、学校や塾において教育に携わっておられる先生方に受講していただくことを期待しています。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	中垣 啓
肩書き	早稲田大学名誉教授
プロフィール	島根県生まれ。博士(教育学、早稲田大学)。東京大学理学部卒業後、同大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。旧国立教育研究所をへて、早稲田大学教授。専門分野は発達心理学(認知発達)。著書に、『ピアジェに学ぶ認知発達の科学』(北大路書房)、『命題的推論の理論』(早稲田大学出版部)などがある。