大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・セム型一神教の特徴を解明します。
・教義(思想/哲学)と実践原理を開祖ならびに重要人物の教えと行動から考察します。
・観念論ではなく、その宗教が向き合わなければならなかった歴史の現実を考慮します。

【講義概要】
今、世界を動かしているのは政治と経済と宗教です。東西冷戦が終わったとき、宗教がこれほど大きな力を持つことになると予想した人はほとんどいませんでした。しかし今や、なぜ宗教はこれほどの影響力を持つのか? そもそも宗教とは何か? を理解できなければ、現時点の世界情勢は正しく把握できません。人類が進むべき道も考えられません。現にロシアとウクライナの戦争は、互いに聖書の思想や文言を引用して非難しあうなど、宗教戦争の様相を見せています。今回は世界最大の信者数を擁するセム型一神教、つまりユダヤ教・キリスト教・イスラム教を、誕生から現時点まで歴史に沿ってたどりつつ、その本質を考察します。

【各回の講義予定】
第1回 2023/ 4/ 5(水) セム型一神教の誕生：人格神とモーセ
第2回 2023/ 4/12(水) セム型一神教の基本構造
第3回 2023/ 4/19(水) イエスの生涯とその教え
第4回 2023/ 4/26(水) パウロの登場
第5回 2023/ 5/10(水) ニカエア公会議
第6回 2023/ 5/17(水) ムハンマドの登場
第7回 2023/ 5/24(水) 『コーラン』と『ハディース』
第8回 2023/ 5/31(水) シーア派とスンナ派：正統と異端の誕生
第9回 2023/ 6/ 7(水) 十字軍の真相と後世への影響
第10回 2023/ 6/14(水) セム型一神教の課題：民主的な政治体制と科学革命の由来

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	正木 晃
肩書き	宗教学者
プロフィール	1953年、神奈川県小田原市生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。専門は宗教学(日本仏教・チベット仏教)。文献研究に留まらず、現地調査を実施しチベット・ヒマラヤ地域の調査は20回に及ぶ。高度でありながら誰でも理解できる仏教学を志向。著作は『「ほとけ」論』『現代日本語訳 法華経』など多数。