大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
歴史は個人が作るモノではないという。だが、個人の力が歴史に大きな影響を与えることもあるだろう。それはどんなときか。織田信長を例に、時代と歴史的な個人とがいかなる関係にあったのかを具体的に考察する。

【講義概要】
歴史は一人の人間が作るものでも、動かせるものでもない。だが、時に一人の人間が社会の動きと平仄を合わせ、彼の行動が歴史をダイレクトに変えているかのように思えることがある。たとえば戦国時代の終焉に向けての織田信長の行動と決断である。本講義は戦国における各種の状況を取り上げながら、それが信長の判断によってどう変化したかを考えていく。

【各回の講義予定】
第1回 2019/10/ 1(火) 時代の変化と歴史的個人 ― 歴史の大きな変革期とその時にどういう人間が現れたかを考えます。
第2回 2019/10/ 8(火) 信長と土地支配 ― 戦国時代は長年続いた荘園制が消滅した時期です。信長は土地をどう扱ったでしょうか。
第3回 2019/10/29(火) 信長と宗教 ― 信長は比叡山を焼き、一向宗を激しく攻撃しました。それは何を意味したでしょうか。
第4回 2019/11/ 5(火) 信長と軍事 ― 信長の行った軍事改革とは何でしょうか。
第5回 2019/11/12(火) 信長と国家 ― 信長は国家をどう捉えていたのでしょうか。それはどこが今までと違っていたのでしょうか。
第6回 2019/11/26(火) 信長と時代 ― なぜ信長は戦国時代に終止符を打つことができたのでしょうか。

【ご受講に際して】
◆予習は必要ありません。気楽にお聞きください。質問は大歓迎です。

【備考】
10月15日は休講となります。補講は11月26日に行います。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	本郷 和人
肩書き	東京大学教授
プロフィール	1960年東京都生まれ。東京大学文学部・同大学院で日本中世史を学ぶ。専攻は中世政治史と古文書学。東京大学史料編纂所の助手・助教授を経て、現在同教授。著書に『名将の言葉： 乱世を生き抜く101の奥義』(新潮文庫)、『天皇はなぜ万世一系なのか』『日本史のツボ』(文春新書)など多数。2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」で時代考証を担当。