大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
ウィリアム・シェイクスピアについての先入観を解きほぐしながら、シェイクスピアを思い切り楽しめる方法を見つけられるようにする。2018年5月から6月にかけて新国立劇場にて『ヘンリー五世』が上演されるので、この戯曲の楽しみ方を考えたい。

【講義概要】
『ヘンリー五世』はウィリアム・シェイクスピアの作品の中でもあまり非英語圏で上演されないお芝居ですが、2018年5月から6月初めにかけて新国立劇場にて日本語で上演されることになりました。この授業では、あまり日本ではなじみのないこの戯曲をどう楽しめばいいのか、歴史的背景などをおさえつつ考えていきます。できるだけ映画やテレビドラマ、舞台上演の映像などを使い、それぞれの場面をどう演出したらいいのか考えながら戯曲を読み進めていきたいと思います。

【各回の講義予定】
第1回 2018/ 5/ 7(月) 話の発端：第一幕第一場から第二幕第二場くらいまで
第2回 2018/ 5/14(月) ロンドンの街角からヨーロッパへ：第二幕第三場から第三幕第六場くらいまで
第3回 2018/ 5/21(月) 戦い：第三幕第七場から第四幕第七場くらいまで
第4回 2018/ 5/28(月) 外交と結婚：第四幕第八場から第五幕第二場まで

【ご受講に際して】
◆『ヘンリー五世』は非英語圏ではあまり上演されない芝居なので、日本で見られる機会は限られています。授業の最中でも終了後でも、新国立劇場での『ヘンリー五世』上演を一度観劇することを強くおすすめします。
◆ウィリアム・シェイクスピア『ヘンリー五世』小田島雄志訳(白水社)を必携の教科書としますが、英語で読んでみたいという方はアーデン版などの英語テクストを一緒にお持ち頂くのでも大丈夫です。
◆できるかぎり受講者の皆さんの知りたいことを提供できるようにしたいので、質問などを歓迎します。

【テキスト・参考図書】
テキスト
『ヘンリー五世』（白水Uブックス）（ISBN:978-4560070192）小田島雄志 訳
参考図書
『King Henry V』（Arden Shakespeare）（ISBN:978-1904271086）※英語でチャレンジする場合はアーデン版をおすすめしますが、オクスフォード版など他の版でも注がついているものなら大丈夫かと思います。
『ヘンリー5世 (ケネス・ブラナー監督、映画、1989年)』※日本語字幕つきDVDがレンタルなどで出ています。
『ヘンリー五世(ローレンス・オリヴィエ監督、映画、1944年)』※日本語字幕つきDVDがレンタルなどで出ています。
『ホロウ・クラウン / 嘆きの王冠 (The Hollow Crown) 第1シーズン』（BBC）※テレビドラマです。スカパーやHuluで字幕版が放送されましたが、日本語版のDVDなどは出ていません。英語字幕つきのものはDVDなどが出ています。最終話が ヘンリー五世 にあたります。
『Henry V:Shakespeares Globe Theatre on Screen』（Globe Theatre）※グローブ座で上演された『ヘンリー五世』を収録したDVDです。日本語字幕はありませんが、英語字幕がついています。

【備考】
★3/14に模擬講義を行います。詳細は「オープンキャンパスのご案内」のお知らせページをご覧ください。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	北村 紗衣
肩書き	武蔵大学准教授
プロフィール	1983年北海道生まれ。東京大学教養学部超域文化科学科表象文化論にて学士号と修士号取得後、キングズ・カレッジ・ロンドン英文学科で博士号を取得。専門はシェイクスピア、フェミニスト批評、舞台芸術史。著書に『共感覚から見えるもの ― アートと科学を彩る五感の世界』(勉誠出版、2016年、編者・寄稿者)等。