大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
日本でこれまでにない新プラトン主義の本格的概説書を、15年余の年月をじっくりかけて編集・執筆しました。他の専門分野の研究者に評判がよいようですが、この機に一般の方々にも、宗教、文学、藝術への影響力も大きいプラトニズムの魅力を知っていただきたいと考えています。

【講義概要】
第1章「新プラトン主義のアウトライン」から始めて、神智学の開祖とされる謎の人物アンモニオス・サッカスの第2章、プラトン哲学を神秘主義へと高めたプロティノスの第3章、キリスト教徒の敵ポルフュリオスの第4章、非理性主義のマニフェストを書いたイアンブリコスの第5章、古代きっての体系家プロクロスの第6章、アカデメイア最後の学頭ダマスキオスの第7章の順に、教科書に沿って解説を加えていきます。それを通して、世界を超えるものへの眼差しを獲得し、この世界も新たな目で眺めることができるようになるでしょう。

【各回の講義予定】
第1回 2016/10/ 4(火) 指定テキスト第1章:新プラトン主義のアウトライン
第2回 2016/10/11(火) 第2章:アンモニオス・サッカス
第3回 2016/10/18(火) 第3章:プロティノス
第4回 2016/10/25(火) 第3章:プロティノス
第5回 2016/11/ 1(火) 第4章:ポルフュリオス
第6回 2016/11/ 8(火) 第5章:イアンブリコス
第7回 2016/11/15(火) 第6章:プロクロス
第8回 2016/11/22(火) 第7章:ダマスキオス
第9回 2016/11/29(火) 第8章:中世
第10回 2016/12/ 6(火) 第9章第1節:ルネサンス

【ご受講に際して】
◆これまで私の講義を受講したことがないのはもちろん、哲学の話を聴いたことがない方にもご理解いただけるよう、テキストに出てくる馴染のない概念、背景的知識の説明もしていくつもりです。

【テキスト・参考図書】
テキスト
『新プラトン主義を学ぶ人のために』（世界思想社）（ISBN:978-4-7907-1624-2）

名前	堀江 聡
肩書き	元ピサ大学客員教授、東京大学講師、元新プラトン主義協会会長
プロフィール	1958年東京生れ。これまで東大、京大、上智大、国際基督教大、東京女子大に出講。西洋古代・中世・イスラームの新プラトン主義専攻。著書に『新プラトン主義を学ぶ人のために』(2014、世界思想社、共編著)、「イスラーム哲学とキリスト教中世」『第I巻 神秘哲学』(2013年、岩波書店、共著)などがある。