講座詳細情報
申し込み締切日:2015-09-22 / 自然科学・環境:その他教養 / 学内講座コード:130713
自然災害と身近な生活体験 過去と現在の災害に学ぶ
- 開催日
- 9月29日(火)~12月 8日(火)
- 講座回数
- 10回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- 8,000円
- 受講料
- 23,652円
- 定員
- 30
- その他
- ビジター価格 27,216円
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
関連講座
講座詳細
【目標】
地殻変動の激しい日本列島は不幸なことに自然災害「王国」です。しかも最近起こる自然災害は、昔と比べてもその頻度を増しているようにも思えます。しかしその恐ろしい自然災害も科学の進歩、とくに地球科学の研究が進歩したおかげで、なぜ起こるのかがわかるようになってきました。この講座ではいくつかの自然災害、とくに山体崩壊や3・11の大震災の原因について考察してみたいと思います。また日常何気なく体験する自然現象などを取り上げ、その成因やプロセスを検討してみたいと思います。
【講義概要】
激しい自然災害の一つとして1)火山の山体崩壊を例に取り上げます。日本列島は多くの火山からなる弧状列島ですが、火山の噴火・爆発、とくに水蒸気爆発は山体の1/3 ほどを一瞬にして吹き飛ばし、「流れ山」をつくります。江戸時代の九州の眉山、明治時代の磐梯山、1985年のセント・ヘレンズ山の例などを検討します。そして2)2011年3月11日、東北地方の太平洋岸を中心としてわが国を襲った大災害について学習します。しかしこの災害は過去に経験しなかったわけではなく、心ある研究者はその再来について警告を発していたといいます。そこでこれらの論拠について検討すると同時に、日本列島の各地方の地震断層の特徴について考察します。また3)日常の生活体験の一例として「直線河川の変遷」を取り上げます。日本列島を流れる河川の多くはかなり急流で、川のあちこちには深い淵があり渡るのに危険です。しかし昔の人々は驚くべきことに橋などなくても、何度も無事にその危ない川を行き来していました。なぜでしょうか? その理由を探ります。その他、4) 世界の大河川の不思議な流れ方、離岸流や沿岸流の発生状況、さらに東京や千葉などに発達する河岸段丘や海岸段丘の形成史など、我々の生活環境と地球科学の接点を紐解いてみたいと思います。講義ではテキストは使用しませんが、講義資料を第1回目に配付します。またスライドも多用します。なお講義内容は一部を除き、2014年度秋学期とほぼ同じ内容です。
【各回の講義予定】
第1回 2015/ 9/29(火) 世界の大河川の不思議な流れ方
第2回 2015/10/ 6(火) 火山の型・火山の山体崩壊と流れ山
第3回 2015/10/13(火) 日本各地の地震断層の特徴 (I)
第4回 2015/10/20(火) 日本各地の地震断層の特徴 (II)
第5回 2015/10/27(火) 2011年3月11日の東日本大震災 (I)
第6回 2015/11/10(火) 2011年3月11日の東日本大震災 (II)
第7回 2015/11/17(火) 直線河川の不思議な形態
第8回 2015/11/24(火) 離岸流と沿岸流
第9回 2015/12/ 1(火) 南関東の河岸段丘と海岸段丘
第10回 2015/12/ 8(火) プレートの沈み込みと昔の日本列島
地殻変動の激しい日本列島は不幸なことに自然災害「王国」です。しかも最近起こる自然災害は、昔と比べてもその頻度を増しているようにも思えます。しかしその恐ろしい自然災害も科学の進歩、とくに地球科学の研究が進歩したおかげで、なぜ起こるのかがわかるようになってきました。この講座ではいくつかの自然災害、とくに山体崩壊や3・11の大震災の原因について考察してみたいと思います。また日常何気なく体験する自然現象などを取り上げ、その成因やプロセスを検討してみたいと思います。
【講義概要】
激しい自然災害の一つとして1)火山の山体崩壊を例に取り上げます。日本列島は多くの火山からなる弧状列島ですが、火山の噴火・爆発、とくに水蒸気爆発は山体の1/3 ほどを一瞬にして吹き飛ばし、「流れ山」をつくります。江戸時代の九州の眉山、明治時代の磐梯山、1985年のセント・ヘレンズ山の例などを検討します。そして2)2011年3月11日、東北地方の太平洋岸を中心としてわが国を襲った大災害について学習します。しかしこの災害は過去に経験しなかったわけではなく、心ある研究者はその再来について警告を発していたといいます。そこでこれらの論拠について検討すると同時に、日本列島の各地方の地震断層の特徴について考察します。また3)日常の生活体験の一例として「直線河川の変遷」を取り上げます。日本列島を流れる河川の多くはかなり急流で、川のあちこちには深い淵があり渡るのに危険です。しかし昔の人々は驚くべきことに橋などなくても、何度も無事にその危ない川を行き来していました。なぜでしょうか? その理由を探ります。その他、4) 世界の大河川の不思議な流れ方、離岸流や沿岸流の発生状況、さらに東京や千葉などに発達する河岸段丘や海岸段丘の形成史など、我々の生活環境と地球科学の接点を紐解いてみたいと思います。講義ではテキストは使用しませんが、講義資料を第1回目に配付します。またスライドも多用します。なお講義内容は一部を除き、2014年度秋学期とほぼ同じ内容です。
【各回の講義予定】
第1回 2015/ 9/29(火) 世界の大河川の不思議な流れ方
第2回 2015/10/ 6(火) 火山の型・火山の山体崩壊と流れ山
第3回 2015/10/13(火) 日本各地の地震断層の特徴 (I)
第4回 2015/10/20(火) 日本各地の地震断層の特徴 (II)
第5回 2015/10/27(火) 2011年3月11日の東日本大震災 (I)
第6回 2015/11/10(火) 2011年3月11日の東日本大震災 (II)
第7回 2015/11/17(火) 直線河川の不思議な形態
第8回 2015/11/24(火) 離岸流と沿岸流
第9回 2015/12/ 1(火) 南関東の河岸段丘と海岸段丘
第10回 2015/12/ 8(火) プレートの沈み込みと昔の日本列島
講師陣
名前 | 八木下 晃司 |
---|---|
肩書き | 岩手大学元教授、放送大学元講師 |
プロフィール | 1985年、トロント大学大学院博士課程修了。Ph.D。専攻は地質学、堆積学、地球史学。学位論文ではカナダ西海岸の中生代白亜紀の地層を研究、帰国後は東北地方太平洋岸の同じく白亜紀の地層の研究に従事。岩手大学元教授、放送大学元講師。主な著作「岩相解析および堆積構造(増補・改訂版)」2011年、古今書院。 |