大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
戦後、「海老さまブーム」を巻き起こし、人々を熱狂させた花の役者十一代目市川團十郎の魅力に迫っていきます。声良し、顔良し、姿良しの3拍子揃った「海老さま」の芸を振り返り、56年の生涯を辿ります。

【講義概要】
十一代目市川團十郎は、父に七代目松本幸四郎、弟に初代松本白鷗、二代尾上松緑を持ち、戦後の歌舞伎を支えてきました。助六、与三郎、光源氏といった二枚目を象徴する役で多くの観客を魅了しました。しかし、團十郎襲名後、わずか3年半あまりで華やかな人生に幕を引くこととなりました。家の芸「歌舞伎十八番」の継承はもちろん、古典・新作に意欲的に取り組み好演した十一代目團十郎の生涯について関連資料を提示しながら解説いたします。

【各回の講義予定】
第1回 2015/10/ 2(金) 「成田屋」の家系
第2回 2015/10/ 9(金) 実父七代目松本幸四郎と「勧進帳」
第3回 2015/10/16(金) 高麗屋三兄弟の絆
第4回 2015/10/23(金) 初舞台と九代目市川高麗蔵襲名
第5回 2015/10/30(金) 九代目市川海老蔵襲名
第6回 2015/11/13(金) 「助六」の大成功
第7回 2015/11/20(金) 「海老さま」ブームと当たり役
第8回 2015/11/27(金) 菊五郎劇団との共演
第9回 2015/12/ 4(金) 十一代目市川團十郎襲名
第10回 2015/12/11(金) 惜しまれた死

名前	木村 涼
肩書き	法政大学講師
プロフィール	法政大学文学部史学科卒業後、同大学院人文科学研究科日本史学専攻博士後期課程単位取得後退学。博士(歴史学、法政大学)。専門分野は日本近世史。著書に『七代目市川團十郎の史的研究』(吉川弘文館)、論文に「七代目市川團十郎と甲州亀屋座興行」(『演劇博物館グローバルCOE紀要演劇映像学2010第4集』)などがある。