大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
日本の歴史の中でも、平安時代にはとりわけ華やかな王朝文化が花咲きました。『源氏物語』はその文化の中に生み出された作品です。本講座は、有形無形の王朝文化を、『源氏物語』の作品世界を通して、豊富なビジュアル資料とともに学んでいきます。

【講義概要】
美術館で、さまざまな美術品を目にして、「一体どんな場面に使われるのかしら」と、想像をかきたてられることがありませんか?一方、平安王朝の物語を読むと、邸の空間、儀式、車、衣、その他小道具、そしてお庭の桜や秋の花々などの植物がたくさん出てきます。そこには、それぞれ固有の約束事や古代人の発想があります。舞台空間の一つ一つに、人々の繊細で豊かな心の機微が物語られています。本講座では、『源氏物語』を素材に、王朝文化を学び、リアルな舞台空間を知り、そこに奏でられている人々の心の音色を楽しみましょう。

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 4/ 8(水) 桜の文化史
第2回 2015/ 4/15(水) 内裏と平安の居住空間
第3回 2015/ 4/22(水) 輦車の宣旨
第4回 2015/ 4/29(水) 青海波
第5回 2015/ 5/13(水) 葵祭と車
第6回 2015/ 5/20(水) 斎宮・野宮・伊勢、歌ことば
第7回 2015/ 5/27(水) 竜頭鷁首の船と唐風文化
第8回 2015/ 6/ 3(水) 三日夜の餅の儀
第9回 2015/ 6/10(水) 塗籠
第10回 2015/ 6/17(水) 陵王の舞

名前	橋本 ゆかり
肩書き	大妻女子大学講師
プロフィール	名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程国文学専攻国文学専門学位取得修了。博士(文学、名古屋大学)。専門は『源氏物語』をはじめとする平安文学。単著『源氏物語の〈記憶〉』(翰林書房)、共著『源氏物語 煌めくことばの世界』(翰林書房)、共著『王朝文学と服飾・容飾』(竹林舎)など。