大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
「哲学とはなにか」に触れる格好の出発点は、言うまでもなく古代ギリシアにあるでしょう。記憶に残るテーマに絞り、まったく初めての方に、哲学、宗教、思想について、これから考えていく上でのきっかけを提供できればと願っています。

【講義概要】
ソクラテス以前の哲学者から、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、プロティノスへと発展していくギリシア哲学の大河のなかで、基礎概念の説明を丁寧に挟みつつ、哲学とは何か、宇宙の根源とは何か、自己を知ることのむずかしさなど、何人かの先哲に焦点を当てて、考えてみましょう。そのさい、エンペドクレス、プラトン『饗宴』篇、アリストテレスの「愛」が導きの糸になる予感があります。話題は、私の思考にとって旬の素材を用いて、ユダヤ教、キリスト教、西洋中世、ルネサンス、イスラーム哲学にも飛び火する可能性があります。

【各回の講義予定】
第1回 2015/ 1/ 9(金) 古代ギリシアを素材に考えられる哲学の諸相
第2回 2015/ 1/16(金) 古代哲学史の流れ。ソクラテス以前の哲学者の発想
第3回 2015/ 1/23(金) ソクラテス・プラトンの哲学
第4回 2015/ 1/30(金) アリストテレスの哲学

名前	堀江 聡
肩書き	元ピサ大学客員教授
プロフィール	1958年、東京生まれ。出身校は慶應義塾大学大学院。専門分野は西洋古代・中世・イスラームの新プラトン主義。著書に『新プラトン主義を学ぶ人のために』(2014、世界思想社、共編著)、「イスラーム哲学とキリスト教中世」『第III巻 神秘哲学』(2013年、岩波書店、共著)などがある。