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講座詳細情報

申し込み締切日:2014-09-25 / その他教養:文学 / 学内講座コード:330107

江戸のコミック・漫画「黄表紙」で見る江戸 風俗と経済を読む

主催:早稲田大学エクステンションセンター早稲田大学エクステンションセンター 中野校(東京都)]
問合せ先:早稲田大学エクステンションセンター TEL:03-3208-2248
開催日
10月 2日(木)~12月 4日(木)
講座回数
10回
時間
15:00~16:30
講座区分
後期 
入学金
8,000円
受講料
23,000円
定員
30
その他
ビジター価格 26,400円
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【目標】
大人のコミック、漫画である黄表紙が出現したのには、それなりの理由がある。江戸という新興都市が、当時としては膨大な人口を抱える消費都市へと変貌したことが最大の理由で、そこに生活する江戸っ子など庶民の意識の高まりと同時に新たな文化が醸成され、黄表紙という文学ジャンルがうまれたことを理解する。

【講義概要】
徳川幕府の成立後、幕藩体制がおよそ270年つづくわけだが、その間にあって経済と文化は独自の発展を遂げ変質していく。とくに貨幣経済がもたらした商業資本主義は、まず上方と江戸のあいだで様々な軋轢を生みながら上方の没落と江戸の繁栄を導いた。中央政治都市へと成長した江戸には独自の文化が勃興し、いわゆる武家階層を中心にした戯作文芸が興り、それを追随して町人戯作者たちの活躍があった。支配階級であった武家たちは、政治批判の一手段として戯作を活用し、黄表紙も政治風刺の文学ジャンルともなった。寛政の改革時における政治体制は恰好の風刺対象となり、黄表紙が風刺漫画となった時代でもある。しかし、支配階級の武士作家たちは、支配階級たる故に黄表紙界から退壇せざるをえず、代わって山東京伝を中心にした町人作家が台頭し、黄表紙は徐々に変質してゆき、その変質の末に天保の改革が黄表紙や戯作文芸を窒息死させたともいえる。幕初から幕末までを、黄表紙を中心に据えながら、政治・経済・風俗の変遷を絵で追いながら概観してゆく。

【各回の講義予定】
第1回 2014/10/ 2(木) 黄表紙という文学ジャンルの先祖・赤本時代
第2回 2014/10/ 9(木) 黄表紙の前身・青本と享保の改革
第3回 2014/10/16(木) 黄表紙と洒落本・川柳・談義本の接点
第4回 2014/10/23(木) 黄表紙の武家作家と町人作家の作風の違い
第5回 2014/10/30(木) 黄表紙の隆盛期である安永・天明時代を見る
第6回 2014/11/ 6(木) 政治風刺をする黄表紙と社会世相を風刺する黄表紙
第7回 2014/11/13(木) 山東京伝を筆頭にした多彩な作家たち
第8回 2014/11/20(木) 黄表紙から合巻へと変遷するなかでの作風の変遷
第9回 2014/11/27(木) 人情本にも黄表紙・合巻からの影響を見る
第10回 2014/12/ 4(木) 天保の改革による戯作文芸の崩壊

講師陣

名前 棚橋 正博
肩書き 早稲田大学講師、元帝京大学教授
プロフィール 1947年秋田生まれ。早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程終了。博士(文学・早稲田大学)。専門分野は、日本近世文学。著書に、『江戸のマンガFAX』(小学館)、『江戸の道楽』(講談社)、『山東京伝の黄表紙を読む~江戸の経済と社会風俗から』(ぺりかん社)などがある。
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