大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
　本講座では西洋の書物、とりわけ活版印刷本を取上げて、それらを歴史的に学ぶことによって、今日我々が一般的に認識する「書物」の成り立ちと発展、その構造、およびそれに関わった人物について具体的に理解することを目標とします。

【講義概要】
　本講座は毎月第3金曜日（4月のみ第2金曜日）に行います。ルネサンス期から近代にいたる西洋活版印刷本に注目して、その成り立ち、構造、生産、販売、収集について解説し、西洋書物文化の幅広さと奥行の深さを味わっていただきます。今期は西洋古版本の名著を取り上げて、その本を取り巻く印刷出版に関わった人々と周辺の事情を探っていきます。毎回レジュメを配布します。参考文献はその都度説明します。課外授業として西洋古版本の見学会を予定しています。

【各回の講義予定】
第1回 2017/ 4/14(金) 16世紀の西洋書物世界の変容１：聖書と宗教改革
第2回 2017/ 5/19(金) 16世紀の西洋書物世界の変容２：博物学の世界
第3回 2017/ 6/16(金) 16世紀の西洋書物世界の変容３：辞書の世界

【ご受講に際して】
◆西洋古版本は人類の偉大な遺産の一つです。大切な宝物を取り扱うという心構えで臨んでください。


参考図書
『印刷という革命：ルネサンスの本と日常生活』（白水社）（ISBN:9784560084434）本書はすでに絶版です。図書館をご利用ください。
『西洋古版本の手ほどき：基礎編』（明治大学リバティアカデミー）（ISBN:9784904943038）現在書店での入手は困難なようです。図書館をご利用ください。
『聖書の歴史図鑑: 書物としての聖書の歴史』（ISBN:9784887216389）高額な本ですので図書館をご利用ください。
『一六世紀文化革命1-2』（みすず書房）（ISBN:9784622072867，9784622072874）

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
　お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	雪嶋 宏一
肩書き	早稲田大学教授
プロフィール	1955年静岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、早稲田大学図書館勤務。2013年度より現職。専攻は西洋書誌学、図書館情報学。著書に、Incunabula in Japanese Libraries(雄松堂出版)、『西洋古版本の手ほどき』(明治大学)、『雪嶋宏一書誌選集』(金沢文圃閣などがある。