講座詳細情報
申し込み締切日:2023-04-02 / 宗教・哲学 / 学内講座コード:310505
仏教思想入門 仏教的思惟の世界を探る
- 開催日
- 4月 4日(火)~ 6月13日(火)
- 講座回数
- 10回
- 時間
- 10:40~12:10
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 45,540円
- 定員
- 15
- その他
- 会員受講料: 39,600円(入会金は8,000円(税込))
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【目標】
・アジアの文化圏の思想文化の中に仏教用語が入り込んでいることは少なくない。それらは大方の場合無意識のうちに受け入れられたものである。その結果、仏教的な思惟方法がアジアの人ーの考え方の一つの基盤となっている。本講義では、そうした仏教的な考え方を知るための準備として、仏教の基本的な教理の理解を目標としたい。
・教理の理解のために必要な、文献の読み方や分析の仕方などについても学ぶ機会としたい。
・仏典に用いられる梵語はインド・ヨーロッパ語族に属するので、英語などの外国語が得意な人にとっても、仏教思想に接する機会となろう。
【講義概要】
仏教思想の全体像を把握することは、初期仏教・部派仏教・大乗仏教の諸教理を理解することから始まる。部派仏教と大乗仏教の教理は難解である。それに対して、初期仏教は現実の人間の生存にかかわる苦しみや煩悩についての捉え方を解り易く説明している。その教理は現代の我ーの理性で十分に理解可能なものである。そこで本講義では、仏教思想の入門として、日常的に知られている「苦楽」「病」「無常」「こころ」などの概念が初期仏教ではどのように捉えられているのかを考察し、仏教的な考え方の特質について論じる予定である。あわせて現代における仏教の意義についても言及したい。
【各回の講義予定】
第1回 2023/ 4/ 4(火) 『法句経』の第一章「ひと組みずつ」を読む。ものごとはこころに基づき、こころを主とする。
第2回 2023/ 4/11(火) この世のものを不浄と見なして感官を制御し勤め励む者は、悪魔に征服されない。
第3回 2023/ 4/18(火) 漢訳『長阿含経』第二経『遊行経』における釈尊の涅槃に至るまでの最後の旅を読む。
第4回 2023/ 4/25(火) 釈尊が涅槃に入ることを心配する弟子に「自らを洲とし、自らを拠り所とせよ」と釈尊は説いた。その意図は何か。
第5回 2023/ 5/ 9(火) 「自らを洲とし、自らを拠り所とすることは」如何に可能か。
第6回 2023/ 5/16(火) 釈尊が涅槃に入ることを勧めたのは悪魔である。悪魔はどのように釈尊に涅槃に入ることを勧めたのか。
第7回 2023/ 5/23(火) 弟子阿難は、何故に釈尊が涅槃に入ることを止められなかったのか。
第8回 2023/ 5/30(火) 釈尊の最後の言葉「諸ーのものごとは過ぎ去るものである。放逸せずに修行を完成せよ」の意味。
第9回 2023/ 6/ 6(火) 『法句経』に説かれた不放逸、精進について。
第10回 2023/ 6/13(火) まとめ
・アジアの文化圏の思想文化の中に仏教用語が入り込んでいることは少なくない。それらは大方の場合無意識のうちに受け入れられたものである。その結果、仏教的な思惟方法がアジアの人ーの考え方の一つの基盤となっている。本講義では、そうした仏教的な考え方を知るための準備として、仏教の基本的な教理の理解を目標としたい。
・教理の理解のために必要な、文献の読み方や分析の仕方などについても学ぶ機会としたい。
・仏典に用いられる梵語はインド・ヨーロッパ語族に属するので、英語などの外国語が得意な人にとっても、仏教思想に接する機会となろう。
【講義概要】
仏教思想の全体像を把握することは、初期仏教・部派仏教・大乗仏教の諸教理を理解することから始まる。部派仏教と大乗仏教の教理は難解である。それに対して、初期仏教は現実の人間の生存にかかわる苦しみや煩悩についての捉え方を解り易く説明している。その教理は現代の我ーの理性で十分に理解可能なものである。そこで本講義では、仏教思想の入門として、日常的に知られている「苦楽」「病」「無常」「こころ」などの概念が初期仏教ではどのように捉えられているのかを考察し、仏教的な考え方の特質について論じる予定である。あわせて現代における仏教の意義についても言及したい。
【各回の講義予定】
第1回 2023/ 4/ 4(火) 『法句経』の第一章「ひと組みずつ」を読む。ものごとはこころに基づき、こころを主とする。
第2回 2023/ 4/11(火) この世のものを不浄と見なして感官を制御し勤め励む者は、悪魔に征服されない。
第3回 2023/ 4/18(火) 漢訳『長阿含経』第二経『遊行経』における釈尊の涅槃に至るまでの最後の旅を読む。
第4回 2023/ 4/25(火) 釈尊が涅槃に入ることを心配する弟子に「自らを洲とし、自らを拠り所とせよ」と釈尊は説いた。その意図は何か。
第5回 2023/ 5/ 9(火) 「自らを洲とし、自らを拠り所とすることは」如何に可能か。
第6回 2023/ 5/16(火) 釈尊が涅槃に入ることを勧めたのは悪魔である。悪魔はどのように釈尊に涅槃に入ることを勧めたのか。
第7回 2023/ 5/23(火) 弟子阿難は、何故に釈尊が涅槃に入ることを止められなかったのか。
第8回 2023/ 5/30(火) 釈尊の最後の言葉「諸ーのものごとは過ぎ去るものである。放逸せずに修行を完成せよ」の意味。
第9回 2023/ 6/ 6(火) 『法句経』に説かれた不放逸、精進について。
第10回 2023/ 6/13(火) まとめ
備考
【テキスト・参考図書】
テキスト
『ブッダの 真理のことば 感興のことば』(岩波文庫)(ISBN:978ー4003330210)
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
テキスト
『ブッダの 真理のことば 感興のことば』(岩波文庫)(ISBN:978ー4003330210)
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 岩田 孝 |
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肩書き | 早稲田大学名誉教授 |
プロフィール | 1944年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科東洋哲学専攻単位取得満期退学。哲学博士取得(ハンブルク大学)。印度の六派哲学学派やジャイナ教と仏教との思想上での討論という視点から、仏教における認識論、存在論、論理学を取り扱う。著書に『Prasanga und prasangaviparyaya bei Dharmakirti und seinen Kommentatoren』(Universitat Wien 1993年)。 |