大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・世親の『成業論』を読み、仏教教理を詳しく学びます。

【講義概要】
『成業論』1巻は、世親(ヴァスバンドゥ、5世紀頃)が、身口意の三業が成立する理由について、説一切有部の見解などを批判して、経量部の立場から議論をまとめたものです。そこでは瑜伽行派のアーラヤ識に似た「異熟識」の存在が論証されており、アーラヤ識説の源流を説くものとして注目されています。
サンスクリット原本は現存せず、漢訳やチベット語訳が伝わっています。この講座では漢訳(玄奘訳)を使用します。今期は『成業論』の前半(説一切有部の業論とその批判)を講読します。本文は難解ですが、一字一句、丁寧に解説します。仏教教理を詳しく学びたい方にお勧めの講座です。

【各回の講義予定】
第1回 2022/ 4/ 7(木) 業体論1
第2回 2022/ 4/14(木) 業体論2
第3回 2022/ 4/21(木) 業体論3
第4回 2022/ 4/28(木) 業体論4
第5回 2022/ 5/12(木) 業体論5
第6回 2022/ 5/19(木) 業体論6
第7回 2022/ 5/26(木) 業体論7
第8回 2022/ 6/ 2(木) 業体論8
第9回 2022/ 6/ 9(木) 業体論9
第10回 2022/ 6/16(木) 業体論10

【ご受講に際して】
◆仏教思想の基礎をひと通り学習された方を対象としています。
◆原文は特殊な仏教漢文です。習熟するまでに時間を要します。
◆本講座は2019年秋学期「『解深密経』を読む」の継続講座です。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	吉村 誠
肩書き	駒澤大学教授
プロフィール	1969年東京都生まれ。早稲田大学大学院卒業。専攻分野は中国仏教、唯識学。著書に『中国唯識思想史研究―玄奘と唯識学派―』(大蔵出版)、編著に『玄奘三蔵と薬師寺』(薬師寺)、訳書に『続高僧伝I』(大蔵出版)など。