大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
・現代のヨーロッパ、とくにEU(ヨーロッパ連合)の危機や現状を認識します。
・「ヨーロッパ」が歴史的・文化的に統合・分化されてきた過程を「ヨーロッパ理念」の問題から捉えます。
・古代から現代までのヨーロッパ史を文明・文化論として幅広く理解する力を身につけます。

【講義概要】
EUは、ヨーロッパにあらたな超国家的・市民社会を形成しようとする試みですが、2016年6月のイギリスにおける国民投票でEU離脱が決まり、従来からの経済問題・テロ問題・移民や難民問題などを抱え、現在は危機に直面しています。このEUの発想の根源にある「ヨーロッパ」理念が生成・発展してゆく過程を、古代ギリシア・ローマ文化、中世キリスト教、ルネサンス・宗教改革、近世主権国家、近代国民国家、植民地・帝国主義、現代世界、ポスト・モダン社会との関わりで幅広く論じてゆきます。

【各回の講義予定】
第1回 2019/ 4/ 8(月) 「ヨーロッパとは何か」
第2回 2019/ 4/15(月) ヨーロッパの起源とギリシア・ローマの世界
第3回 2019/ 4/22(月) 聖書・キリスト教の「ヨーロッパ」
第4回 2019/ 5/13(月) 中世キリスト教世界のヨーロッパ
第5回 2019/ 5/20(月) ルネサンスと宗教改革による近代化
第6回 2019/ 5/27(月) ヨーロッパ意識の自覚
第7回 2019/ 6/ 3(月) ルネサンスのヨーロッパ
第8回 2019/ 6/10(月) 宗教改革のヨーロッパ
第9回 2019/ 6/17(月) 近世ヨーロッパの平和・統合思想
第10回 2019/ 6/24(月) 近代ヨーロッパの国民・文明・文化統合の動き、20世紀「EU・ヨーロッパ連合」への歩み

【ご受講に際して】
◆受講にあたって、世界史の簡単な参考書・教科書・文献などが手元にあると便利です。

【テキスト・参考図書】
参考図書
『ヨーロッパの政治文化史　　統合・分裂・戦争』（成文堂）（ISBN:978-4792371081）
『EU・欧州統合研究［改訂版］』（成文堂）（ISBN:978-4792333553）
『ヨーロッパ・「共生」の政治文化史』（成文堂）（ISBN:978-4792370961）

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	森原 隆
肩書き	早稲田大学教授
プロフィール	1953年大阪生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、京都大学大学院文学研究科修士・博士課程単位取得満期退学。専門分野は、近世・近代フランス史。社会史・社会文化史研究。著書『ヨーロッパ・「共生」の政治文化史』(成文堂)、『ヨーロッパの政治文化史　統合・分裂・戦争』(成文堂）など。