大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
西洋政治思想の古典である、ルソーの著作『社会契約論』を、その思想史的文脈と政治哲学的主題の両面から理解し、そこから、いま政治とはなにかについて考えるための視座を得ることを目指します。

【講義概要】
ルソーの『社会契約論』およびそれへの二つの序説と呼ばれている『学問芸術論』および『不平等起源論』を叙述にそって読解しながら、いまの私たちの政治社会の根底にある、あるいはデモクラシーの根底にある逆説的な問題を考察したいと思います。ルソーは人間の本質的な自由と両立しうる人びとの間の結合様式を見出そうとしましたが、その根本動機や思想史的背景、さらに政治秩序構想のモデルに内在する緊張を読み解いてゆきたいと思います。

【ご受講に際して】
◆講義では指定テキストを使用しますが、在庫僅少、品切れのものもありますので、他の翻訳本をご購入いただいて結構です。

【テキスト・参考図書】
テキスト
『社会契約論』（中公文庫）（ISBN:978-4122001664）
『学問芸術論』（岩波文庫）（ISBN:978-4003362358）
『人間不平等起原論』（岩波文庫）（ISBN:978-4003362327）

名前	佐藤 正志
肩書き	早稲田大学教授
プロフィール	1948年広島県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、同大学院政治学研究科博士課程単位取得満期退学。専門分野は、西洋政治思想史。著書に『政治思想のパラダイム』(新評論)、『ホッブズ リヴァイアサン』(共著、有斐閣)、『政治概念のコンテクスト』(共編著、早稲田大学出版部)、『啓蒙と政治』(編著、早稲田大学出版部)などがある。