大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
(1)企業が行っているマーケティングの背景を「顧客やユーザー視点」から理解する
(2)マーケティングがビジネス現場だけでなく、「日常生活にも役立つ」ことを実感する
(3)ビジネスにおける本質的な商品である「自分自身」の価値向上のために、マーケティングが活用できることを体感する

【講義概要】
ビジネス現場でよく使われる「マーケット・イン」という言葉を、単に「顧客志向=顧客が求める価値を提供する」と考えてはいけません。顧客自身が自分の欲しいものを分かっていないこともあるのです。その場合、顧客の頭の中や心の中に答えがないために、企業は進むべき道に迷う結果になります。つまり、「顧客志向」はマーケティングにおける充分条件ではないのです。また、いつのまにか「顧客志向=顧客の顔色を伺うこと」にすり替わってしまう例も多く見られます。「私に迎合ばかりしていないで、企業としては何を提案したいの?企業自身は何を目指しているの?」と、企業自らの思想を顧客から問われることもあります。つまり、マーケティングは「顧客が求める価値を提供する」と同時に、「顧客が気づいていない価値を、顧客以上に理解し実現・提供する」ことであり、「顧客を鏡にしながら、企業自らが自らの志を磨いていく」過程でもあるのです。

【各回の講義予定】
第1回 2016/ 4/12(火) 顧客・市場の捉え方 I マーケティングにおける重要概念 「顧客ベネフィット」
第2回 2016/ 4/19(火) 顧客・市場の捉え方 II 顧客にとっての商品構造 「ピラミッド・コンセプト」
第3回 2016/ 4/26(火) 企業の競争戦略 I 自社のポジションを知る 「ランチェスター戦略」
第4回 2016/ 5/10(火) 企業の競争戦略 II 立場によって異なる 「強者・弱者の戦略」
第5回 2016/ 5/17(火) 競争優位の見つけ方 I 顧客の心の中に場所を占める 「ポジショニング」
第6回 2016/ 5/24(火) 競争優位の見つけ方 II 大事なことは差別化ではなく 「差別的優位性」
第7回 2016/ 5/31(火) マーケティング視点 I マーケット・インとプロダクト・アウトを超える 「戦略論」
第8回 2016/ 6/ 7(火) マーケティング視点 II 自社のプロパティを構築する 「ブランディング」
第9回 2016/ 6/14(火) マーケティング視点 III 納得ではなく説得を目指す 「ビジネス・プレゼンテーション」
第10回 2016/ 6/21(火) 質疑、補足講義

【ご受講に際して】
◆受講条件は特にありません。「若者は教えられるよりも、刺激されることを欲す」 (ゲーテ)
マーケティングに関するさまざまな刺激を提供します。学ぼうとするよりも、刺激を受けようとするスタンスで来られると、結果的により多くの学びが得られると思います。

名前	Jacky 柴田 正幸
肩書き	マーケティング・コンサルタント
プロフィール	コンシューマ・マーケティングを中心に、BtoCからBtoBまでのマーケティング課題を扱う。著書に「競争優位のマーケティング」、「プレゼンテーション力を鍛えるトレーニングブック」。早稲田大学政治経済学部抹籍。 Jacky Marketing Office 代表。東京理科大学専門職大学院講師。