大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
20世紀に大きな爪痕を残したナチ・ドイツとは何であったか理解する。

【講義概要】
アドルフ・ヒトラーが政治の舞台に登場し、ナチ体制が成立する過程を検証することで、独裁の本質について考える。またホロコーストの展開を追いながら、ドイツが行った戦争の性格、これに参加した「ふつうのドイツ兵」や戦争にキャリアを求めたドイツ女性たちについても考察する。さらに、戦後ドイツはこうした負の遺産とどのように向き合ってきたのか、「過去の克服」について考える。

【各回の講義予定】
第1回 2017/ 4/ 8(土) ヒトラーの台頭
第2回 2017/ 4/15(土) ヒトラー独裁の成立
第3回 2017/ 4/22(土) ユダヤ人迫害の開始
第4回 2017/ 5/ 6(土) ホロコースト・独ソ戦の展開
第5回 2017/ 5/13(土) 兵士たちが見た第二次世界大戦
第6回 2017/ 5/20(土) 対独協力者 / ユダヤ人を救った人
第7回 2017/ 5/27(土) 「キャリア」のための戦争、「出会いの場」としての戦場
第8回 2017/ 6/ 3(土) 終戦とホロコースト生存者
第9回 2017/ 6/10(土) ホロコースト犯罪者を裁く ― アイヒマンからデムヤニュクへ ―
第10回 2017/ 6/17(土) ヒトラー後のドイツ ― 「過去の克服」と想起の文化

参考図書
『ユダヤ人財産はだれのものか ― ホロコーストからパレスチナ問題へ』（白水社）（ISBN:978-4560031872）
『野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」─ 第二次世界大戦末期におけるイデオロギーと「主体性」』（山川出版社）（ISBN:978-4634673847）
『戦場の性─ 独ソ戦下のドイツ兵と女性たち』（岩波書店）（ISBN:978-4000610841）
『ヒトラーの娘たち─ ホロコーストに加担したドイツ女性』（明石書店）（ISBN:978-4750343747）
『ヒトラーとナチ・ドイツ』（講談社現代新書）（ISBN:978-4062883184）
『ヒトラー（上）1889-1936 傲慢』（白水社）（ISBN:978-4560084489）
『ヒトラー（下）1936-1945 天罰』（白水社）（ISBN:978-4560084496）
『過去の克服─ ヒトラー後のドイツ』（白水社）（ISBN:978-4560083659）
『図説ドイツの歴史』（河出書房新社）（ISBN:978-4309761053）

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
　お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

名前	石田 勇治
肩書き	東京大学教授
プロフィール	1957年京都府生まれ。東京外国語大学卒業後、東京大学大学院社会学研究科(国際関係論)修士課程修了、マールブルク大学社会科学哲学部博士号取得。専門はドイツ近現代史。著著に、『ヒトラーとナチ・ドイツ』(講談社)、『過去の克服 ヒトラー後のドイツ』(白水社)、『20世紀ドイツ史』(白水社)などがある。

名前	武井 彩佳
肩書き	学習院女子大学准教授
プロフィール	博士(文学、早稲田大学)。専門はドイツ現代史、ユダヤ現代史。ホロコースト研究。著書に『戦後ドイツのユダヤ人』（白水社）、『ユダヤ人財産はだれのものか：ホロコーストからパレスチナ問題へ』(白水社)、『和解のリアルポリティクス−ドイツ人とユダヤ人』（みすず書房）など。

名前	小野寺 拓也
肩書き	昭和女子大学専任講師
プロフィール	1975年東京都生まれ。東京大学文学部卒業後、同大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門分野はドイツ現代史(ナチズム)、ジェンダー史。著書に、『野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」』(山川出版社)などがある。